1.資格取得を機会にして就職・転職を考える
福祉現場の経験無しに介護福祉士の資格を取得した方は、資格を活用するには介護事業所や施設などに勤める必要があります。
また、福祉現場に勤務しながら介護福祉士の資格を取得した方は、今働いている介護事業所や施設に引き続き勤務したり、場合によっては資格取得を機会にして、現状より労働条件のよい職場へ、さらにキャリアアップできそうな職場へ転職しようと考えている人もおられると思います。
では、その場合、介護職の求人状況や有効求人倍率はどのように推移しているのでしょうか?
次にその状況を見ていきましょう。
2.不況に強い福祉人材の有効求人倍率の状況
都道府県福祉人材センター・福祉人材バンクが提供している「令和6年度 福祉分野の求人求職動向(福祉人材センター・バンク)職業紹介実績報告」のデータによる最新の福祉人材の求人・求職状況をまとめてみました。
| 福祉分野の求人・求職状況 | |||
| 年度 | 有効求人数(人) | 有効求職者数(人) | 有効求人倍率 |
| 令和3年 | 64,041 | 15,428 | 4.15倍 |
| 令和4年 | 63,850 | 15,099 | 4.23倍 |
| 令和5年 | 65,638 | 14,945 | 4.39倍 |
| 令和6年 | 61,663 | 14,825 | 4.16倍 |
- 有効求人数(人):
介護施設などが人を募集している人数 - 有効求職者数(人):
就活を行い職を求めている人数 - 有効求人倍率:
1人の求職者に対しどれだけの求人があるかを示す倍率
有効求人倍率は、雇用状況を把握するための重要な指標の1つで、一般的には現在の経済状況に比例するものですが、介護職については、ほとんど大きなマイナス影響を受けることがない点が大きな特徴です。
有効求人倍率の見方は、有効求人倍率が2倍の場合、求職者1人に対し求人数(仕事の募集員枠)が2人分あるということです。
逆に有効求人倍率が0.5倍の場合、求職者1人に対し求人数(仕事の募集員枠)が0.5人分しかないということになります。
当然有効求人倍率2倍の方が求職者側が有利な条件で仕事を探せることになります。
上表を見てもわかる通り令和3年から6年までの「有効求人倍率」は常に4倍を超えて推移しています。
就職先を探している求職者1人に対して、人材を募集している求人数が4人分以上もあり、極めて高いことがわかります。
以上の統計値からもわかるように、福祉分野の仕事に関しては他業種に比べて、かなり就職・転職しやすい状況にある業種だといえるでしょう。
3.福祉関連求人における職種別の割合
都道府県福祉人材センター・福祉人材バンクが提供している「令和6年度 福祉分野の求人求職動向(福祉人材センター・バンク)職業紹介実績報告」による表5 職種別有効求人数、有効求職者数および有効求人倍率の状況をまとめ検証してました。
| 令和6年 介護・福祉関連の職種別求人状況 | |||||
| 介護・福祉関連の職種 | 有効 求人数 |
有効 求職者数 |
有効 求人倍率 |
||
| 人数 (人) | 割合 (%) | 人数 (人) | 割合 (%) | (倍) | |
| 介護職 (ホームヘルパー除く) |
25,705 | 41.7 | 4,936 | 38.7 | 5.21 |
| ホームヘルパー | 6,043 | 9.8 | 726 | 5.7 | 8.32 |
| サービス提供責任者等 | 732 | 1.2 | 290 | 2.3 | 2.52 |
| 介護支援専門員 (ケアマネジャー) |
2,167 | 3.5 | 480 | 3.8 | 4.51 |
| 相談・支援・指導員 (施設) |
8,650 | 14.0 | 3,078 | 24.1 | 2.81 |
| その他の介護・福祉関連職 | 18,366 | 29.8 | 3,253 | 25.5 | 5.65 |
| 合計 | 61,663 | ― | 12,763 | ― | ― |
年度統計(福祉人材センター・バンク 職業紹介実績報告 年間調査結果) 「令和6年度 福祉分野の求人求職動向(pdf)」より
介護・福祉施設などが人材募集している福祉関連求人数は令和6年度が全体で61,663人でした。
職種別の募集人数の割合を見ると、上表から介護職(ホームヘルパー除く)が25,705人で全体の41.7%、ホームヘルパーが6,043人で全体の9.8%を占めています。
介護職とホームヘルパー合計の有効求人数は31,748人で、全体に占める割合は51.5%となり、福祉関連求人数全体の5割を占めています。
この結果から介護職に関しては、常に多くの介護人材が求められていることが分かります。
また、介護職の常勤求人と非常勤求人の割合は、常勤求人数が介護職求人数全体の7割を占めています。
以前は、非常勤やパートで採用し、有能な人材だと判断した場合に、教育し常勤採用するといったケースが多かったのですが、最近の状況としては、正職員や常勤として最初から採用するところが多くなっています。
但し、求人数自体が多い業種なので、パート・派遣の求人も多くあるのが現状です。
以上のことから、業種に関係なく仕事に就きたいと考えている方からすると、介護業界に就職する方が有利な条件で就転職できる可能性が高いといえるでしょう。




