現在の介護保険制度では、国や都道府県が保険制度に基づき、市町村(保険者)を、全面的に支援する体制が敷かれています。
1.介護保険制度において国が担う役割とは
介護保険制度の基本や目的などの指針を決定し、全体の仕組みを構築する役割を国が担っています。
国が担う介護保険制度上の役割とは
- 要支援・要介護の認定、介護報酬・区分支給限度の基準、介護サービス事業運営に関わる基準、第 2号被保険者(40~64歳)費用負担率など、介護保険制度を運営・維持・改善する際の全体的な基準・規制を定める。
- 保険者が支払う介護報酬費用に対して一定率を負担、市町村ごとの介護保険財政の調整を行うための整交付金交付、地方自治体の介護保険財政安定化のために都道府県が設置する財政安定化基金額の3分の1を繰入金として拠出する。
- 介護保険に関わる事業運営を滞りなく行えることを確保するため、基本指針を策定し都道府県や市町村に対し助言・指導・管理監督を行う。
2.介護保険制度において都道府県が担う役割とは
市町村(保険者)に対しての支援や全般的な調整を担う役目が都道府県にはあります。
要介護者などが介護サービスを利用する場合に、介護サービスを提供している施設や事業者の情報公開を都道府県が主体となって責任を持ち行うことで、利用者が自分に合った施設を見つけるための判断材料にできるようにようにするためです。
都道府県が主体となって行う介護サービス情報公開は、サービス施設・事業者に対して下記事項を規定・義務化した制度です。
- 施設・事業者の運営情報や基本情報は都道府県に報告する。
- 報告内容に間違いや偽りがないかを確認するための調査権限が都道府県にはある。
- 施設・事業者からの報告内容や確認調査の実態を介護サービス情報として公表する。
都道府県が担う介護保険制度上の役割とは
- 要支援・要介護の認定とその支援を行う。
- 保険者が支払う介護報酬費用の財源一定率を負担、介護保険の財政安定化を目的とした財政安定化基金額の3分の1を繰入金として拠出する。
- 施設・事業者の指定・許可・更新・取り消し・指導・監督、サービス事業の運営基準策定などを行う。
- 介護サービス情報の公表
- 介護支援専門員の試験・研修の実施、資格登録・更新・証明交付
- 3年毎に介護保険事業支援計画を策定し、介護保険制度に関する市町村への助言・指導を行う。
- 介護保険審査会の設置及び運営をおこなう。
3.介護保険制度において市町村が担う役割とは
各地域で介護保険制度に基づき実際に運営していくのは市町村(保険者)になるので、様々な機能・役割があり介護保険の円滑な財政運営を担います。
市町村が担う介護保険制度上の役割とは
- 被保険者の資格管理業務。
- 介護認定審査会の設置や要支援・要介護の認定業務。
- 介護報酬請求に対する審査、支払い、償還払い、市町村特別給付などの保険給付に係わる業務。
- サービス事業運営の基準設定、事業者に対して報告・命令・立入調査、介護予防支援・地域密着型サービスの事業運営者の指定・更新・指導・管理監督を行う。
- 地域包括支援センターの設置と維持運営、地域支援事業を行う。
- 3年毎に介護保険事業計画を策定する。
- 第1号被保険者(62歳以上)の保険料率の設定と普通徴収


