介護保険制度に基づく給付内容については、大きくは介護給付と予防給付の2つに区分できます。
この他には市町村特別給付と言って、市町村が独自の仕組みを設けて介護給付を行っている自治体(保険者)も少なくありません。
介護給付と予防給付の支給対象は、介護給付であれば要介護者が対象になり、予防給付であれば要支援者が対象となり、各サービスを利用することが可能です。
介護給付・予防給付の居宅サービスにおける各給付金額については、区分支給限度基準額で定められていて、要介護・要支援認定の判定結果に応じて、給付上限の月額が決められています。
公的機関である自治体による介護事業者や介護施設の指定には、各都道府県や中核市や政令指定都市によるものと、地域の各市町村が指定するものに分かれており、それぞれ介護給付・予防給付に該当するサービスがあります。
1.介護保険制度に基づく[介護給付]の種類と内容
1-1.介護給付によるサービスについて
2006年改正後の介護保険制度では、要介護認定で要介護1~5と判定された場合、介護給付のサービスを利用することができるようになりました。
介護給付で利用できるサービスは、次の通りですが、地域密着型サービスは2006年度より追加されたサービスです。
介護サービスを利用するには、ケアマネジャーと契約し、介護度によって定められている介護利用限度額を超過しないように、自分に合った良いサービスを取り入れ組み合わせたケアプランを作成してもらうことが大切です。
| 市町村が事業所指定する 介護給付サービスの種類 |
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| 地域密着型サービス |
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| 都道府県などが事業所指定する 介護給付サービスの種類 |
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| 居宅サービス |
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| 施設サービス |
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| 居宅介護支援 | ― |
2.介護保険制度に基づく[予防給付]の種類と内容
介護保険制度における予防給付サービスの種類は、上記の介護給付とほとんど同じような内容になっていますが、具体的には次のような点が異なっています。
予防給付に関する介護サービスの提供及び利用の目的は、「将来、要支援から要介護状態に悪化しない様にするための未然予防対策である」というのが大きな特徴です。
実際の法令でも有効性のある介護予防を行う為の効果的な支援方法について基準が記載されており、予防という観点に重点が置かれています。
2-1.予防給付の特徴(介護給付と異なる点)
- 各サービス名は冒頭に介護予防という言葉が付いています。
- 要支援者のケアマネジメントは、地域包括支援センターで行われ、介護予防支援という名称でケアマネジメントのサービスが行われます。
- 施設サービスは対象外です。
- 地域密着型サービスの内で次のサービスは対象外です。
- 地域密着型特定施設入居者生活介護
- 地域密着型介護老人福祉施設入所者生活介護
- 定期巡回・随時対応型訪問介護看護
- 夜間対応型訪問介護
- 複合型サービスに該当するもの
2-2.予防給付によるサービスについて
2006年改正前の介護保険制度では、要支援の判定を通知された人も、介護サービスが利用可能でした。
現在の介護保険制度では、要支援1、2と判定された場合に利用できるサービスは、次のようになっています。
介護予防サービスを受けるためには、利用希望者が住んでいる管轄の地域包括支援センターへ介護予防ケアマネジメントを依頼する必要があります。
| 市町村が事業所指定する 予防給付サービスの種類 |
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| 地域密着型介護予防サービス |
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| 介護予防支援 | ― |
| 都道府県などが事業所指定する 予防給付サービスの種類 |
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| 介護予防サービス |
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3.市町村が担う市町村特別給付
介護保険法で規定されている保険給付の介護給付と予防給付については、上述してきましたの理解して頂けたと思いますが、これらの給付以外には、市町村の条例で自治体独自の給付内容を決めたものがあり市町村特別給付と呼ばれています。
給付サービス内容は市町村の地域性や財政によって異なっていますが、一例を挙げると、移送や配食のサービス、おむつの支給サービスなどの給付を行っている自治体もあるようです。
4.介護サービス情報の公表義務
介護保険制度が施行し始めた頃から、介護サービス利用者の要望として、介護サービスを受ける前にどのようなサービス内容なのか、提供側の介護サービス事業者に対して、事前に情報を知りたいという意見が強くありました。
そこで介護保険制度では、まず「利用者本位」「利用者による選択」を重要視していますので、2006年改正後は介護サービス提供事業者ヘ、適切なサービスが行われるようにするため、提供する介護サービスの情報を公表するように義務づけています。


