1.介護職の収入について
1-1.実務経験年数と収入は比例していないことも
介護の仕事をするにあたり、収入がどのくらいあるのかは誰もが気になるところですが、雇用形態から見てみると、正規職員と常勤介護ヘルパーの70%が固定給で、現場の介護ヘルパーでも常勤の30%とパートのほとんどが日給又は時間給です。
時間給の相場も介護ヘルパーが仕事と家事のどちらに重点を置いているかでも時間給が変わってきます。
家事中心の場合は、時給900円~1,300円、介護中心の場合は、時給1,000~1,500円、全体の約80%くらいの方が、事中心で介護の仕事を行っているようです。
民間経営されている高齢者介護施設などでは、介護保険制度に基き提供したサービス内容に応じて、介護報酬が支払われるので、上手く事業展開した業者は、それに見合った売り上げを見込むことが出来ます。
そうなると、事業経営者の経営能力が問われ、介護職員の給与水準にも、業績が反映されていくので、市場の競争原理に基き差別化が図られていくものと考えられます。
1-2.介護職の手当の種類
就労条件を事前にしっかりと把握しておくことは大切で、安心して働くための最低条件ですが、まずは通勤手当がどうなっているのか確認しましょう。
実際のデータを調べてみると、全体の5割強の施設で通勤手当は実費支給されており、特に民間企業では70%以上が実費支給しています。
通勤手当以外には、超過勤務手当、夜勤手当、宿直手当、扶養手当、住宅手当などがあります。
この中でも超過勤務手当は、非常勤ヘルパーやパートヘルパーで60%以上、常勤ヘルパーでは80%以上が支給されているようです。
また、特殊業務手当や調整手当といわれるものがあります。
特殊業務手当は、保育士や介護職員などの業種や雇用形態別に、基本給に対する割合か、一定金額が決まっているかの違いはありますが、どちらかの形態で支給されているところもあります。
調整手当は、仕事の種類に関係なく基本給に対する割合が決まっていて一律に支給されているようです。
以上のような各手当を合計すると、大学新卒で介護資格を持っている場合は、20万円以上の初任給になるようです。
また、中途採用者の場合は、当然ですが経験年数や年齢も支給額に反映されます。
1-3.賞与・昇給はあまり期待できないところも
常勤の介護ヘルパーであっても賞与については、大きな期待はできないようです。
実際、賞与が支給されているところは、自治体でも70%弱、民間と介護福祉公社で30%、在宅介護事業所で50%弱となっています。
昇給があるのは、民間全体で30%強、在宅介護事業所に限ると20%程度、その他に関しては10%~20%くらいになっています。
昇給があっても、年間でわずか時給数十円というところも少なくありません。
1-4.退職金はどれくらいか
退職金は各施設が加入又は実施している退職金制度により異なります。
支給額は行っている仕事の種類や勤務年数により違いますが、勤続年数が長いほど多く支給されるのが一般的です。
退職金は次の制度により退職時までに増額を図り支給されるような仕組みになっています。
自治体勤務の公務員の場合- 各市町村の退職金制度
- 国が運営している社会福祉施設職員退職手当
- 各地の社会福祉協議会が実施している退職共済制度(任意加入)
- 中小企業退職金共済制度
- 全国社会福祉協議会の退職共済金
- 各法人の独自制度
2.介護職の待遇について
2-1.介護職の社会保険の加入状況について
民間の介護事業所・施設の場合、社会保険は厚生年金、健康保険(政府管掌)、雇用保険、労災保険の適用があり、これは他の職種と同じです。
① 雇用保険の加入状況
介護職員の雇用保険の加入率を見ていくと、在宅介護施設は約45%、民間介護施設は40%弱となっています。
介護職員の雇用形態別の加入率では、常勤で80%弱、非常勤とパートでは50%弱となっています。
また、介護職員の労災保険の適用率は、地方自治体の公務員で70%弱、在宅介護事業所、福祉公社が30~40%となっています。
介護職員の雇用形態別の適用率は、非常勤とパートでは40%強となっています。
② 事故保険の加入状況
事故保険は介護職員や利用者が、仕事中に事故やケガにあったり、物損事故が発生した場合に補償される保険制度です。
特に介護業務で事故保険は重要で、民間施設は50%強、社会福祉協議会や地方自治体約では約70%が加入しています。
雇用形態別に見ると、パートや登録で働いている介護ヘルパーの50%以上に適用されています。
2-2.有給休暇・健康診断の実態
年次有給休暇については、原則法律で規定されており、勤務日数や労働時間の基準をクリアすればパートでも取得対象になります。
健康診断を年1回以上行っているところは全体では半分くらいです。
民間の介護事業者では約70%となっていますが、従業員を雇用すれば実施することが法律で義務付けられていますが、小規模の施設ではなだまだ個人に委ねられているところが多いようです。
2-3.福利厚生の実態
社会福祉施設の福利厚生では、ソウェルクラブが有名で、ここは社会福祉法人福利厚生センターが運営しており、全国規模で福利厚生を担う組織です。
1万以上の施設が加入しており、成人病検診などの健康管理の助成、保養施設の利用、各種ローンや保険、スキルアップ研修・講習、祝い金や弔慰金など、多くの福利厚生活動を実施しています。
介護施設の中には、職員の福利厚生を良くするために、公的な中小企業向け共済会に加入したり、互助会を結成しているところもあります。
また、障害者施設、児童養護施設、交通の便が悪い施設の一部では、職員寮を設置している施設もあるようですが、希望する職員の方も多く競争率も高いようです。




