介護の仕事をする場合は、必ず次のような適性が必要になり、介護職が果たすべき責任ともいえるので、自信が無いという方は介護職には向いていないと思います。
介護の仕事は単に憧れや損得勘定だけでできるものではありません。
自分が介護の仕事に向いているかどうかの適性も知っておくとよいでしょう。
1.守秘義務の厳守(倫理観念を持ち個人の秘密は守る)
特に訪問介護の場合は、高齢者や障害者の自宅へ介護ヘルパーが直接訪問して介護や援助を行なう仕事なので、必然的にサービス利用者や家族のプライバシー、家庭の事情などに深く関わることになります。
聞きたくなかったとしても自然に、親兄弟・夫婦・子供との家族関係、収入や家計などの経済状況、生活習慣やスタイルなどいろいろな個人情報を知るような状況に遭遇することになります。
このとき重要なことは、利用者に関するプライバシーで仕事上どうしても必要なことは関わるべきですが、それ以外の事には一切関与しないという姿勢が大切です。
利用者や家庭の事情をよく知っておいた方が、より深く介護や援助に活かせるという考え方もありますが、決して必要以上に興味本位で事情を聞き出したりする行為は慎むべきです。
また、介護ヘルパーは偶然耳に入ってしまった利用者や家族のプライバシーを、どんな内容であっても心の中で留め自分の知人や身内に面白半分にしゃべったりしてはいけません。
話題を盛り上げるために話の流れでつい漏らしてしまったというケースであっても、その行為が発覚した場合に利用者や介護施設など周囲の関係者に、どのような悪影響を及ぼすかを普段からしっかりと考え認識しておく必要があります。
介護ヘルパーとして働いていた時に知り得た利用者の個人情報は、自分が介護の仕事を辞めてからも第三者に漏えいさせてはいけません。
退職し守秘義務の意識が緩んで、何気なくしゃべってしまったことが原因で、利用者自身に様々な悪影響を生じさせるケースも少なくないからです。
2.介護職としてのプロ意識(介護のプロとしての自覚を持つ)
専門的な介護知識や技量を有しているだけでは本当の介護のプロとはいえません。
いかに利用者が自信を持って自立し、自分の力で生活できるよう導いていけるかが重要になります。
そのためには、対人関係を基本として人を扱う職業ですから、人と会話したり接したりするのが好きであることが基本となります。
まず利用者との間に信頼関係を築くために、コミュニケーションを効果的に取り、利用者の価値観や人間観、生活習慣やスタイルを否定せず尊重する意識を持って、利用者が今まで通りの生活を続けていけるような手助けを行うことが大切です。
自分の価値観を基にして相手を判断したり、考えを押し付けるような言動は、介護には決してプラスにはなりません。
しかし、利用者の要望・考え・行動などを容認していると、将来的に利用者本人に悪影響を与えると介護ヘルパーが判断した際は、利用者の家族、自分の上司、医療スタッフなどと相談し、連携してより良い介護を行えるように軌道修正することが必要になってきます。
このように介護技術だけでなく、先頭に立って引っ張ることと受容することのバランスを取りながら最終的に利用者の自立を図れるよう導いていくのが介護プロとしての仕事です。
3.利用者から信頼・信用を得る(安心して任せてもらえる人になる)
介護ヘルパーは、利用者という他人の自宅に上がり込んで業務を行います。
この状況を客観的に考えてみると、利用者側からすれば、見ず知らずの赤の他人を自宅に上げることになるので、必ず不安と期待が混在した複雑な感情を抱いて、介護ヘルパーの訪問を待ち構えています。
統計をみると「誠実さ」「明るさ」「優しさ」などが介護ヘルパーには一番大切だという結果が出ています。
このことから、介護職には介護技術はもちろん必要ですが、人間性に関する要素も重要だと思われていることがよくわかります。
根本に誠実さ・優しさ・明るさを持って介護を行えるかどうかで、同じレベルの介護サービスを提供していても、利用者が感じる満足度・信頼度・安心感は大きく異なってきますので、人間味のある思いやりを持って利用者と接することが大切です。
利用者が信頼し安心して託せられるような誠実さと優しさを持って介護業務に携わることが、介護のプロとして仕事を行う介護ヘルパーの最も基本で重要な資質だといえるでしょう。
4.自己の健康管理ができる(心身ともに健康に保つ)
介護は肉体的・精神的に大変ハードな仕事ですし、言うまでもありませんが、介護ヘルパー自らが心身共に健康であるということが前提にあって、はじめて利用者という他人を手助けすることが可能になります。
満足してもらえる介護サービスを提供できることの基本は、介護ヘルパー自身が健康であることから始まります。
適度でバランスのとれた食事・睡眠・休息・運動など、常日頃から健康管理に配慮した生活を送ることが大切になります。
健康管理には肉体面と精神面がありますが、特に心の健康管理は難しいところもあります。
介護の仕事の対象は人間なので、当然神経も使いますしストレスを感じることも多く、場合によっては気分がすぐれず、やる気が出なかったりすることもあると思います。
ストレス発散の方法は、人によって様々ですが、趣味やスポーツなど自分なりの解消法を見つけ、介護の仕事に落ち込んだ気分を持ち込まず、笑顔で明るく仕事を行う必要があります。
暗い態度や表情で利用者に接すれば不安感を与え、質の高い介護サービスを提供することに繋げていくことが困難になるので、介護職は究極の対人サービス業であることをしっかりと認識しておくべきです。




