在宅と施設では介護にたずさわる視点が微妙に異なります。
まずスタートラインとなるのは「どんな働き方をしたいか」ということです。
もともと介護士・ホームヘルパーを志した動機に立ち返りながら、どんな働き方をすれば動機を満たすことができるのかを考えてみるといいでしょう。
その場合、あくまで第三者の目で冷静に見つめることが大切です。
1.利用者の生活ベースによって配慮するポイントが異なる
まずは在宅介護サービスの現場で働きたいのか、あるいは福祉施設や医療機関のなかで介護職員として働きたいのか、という大きな選択肢があります。
前者の場合、利用者にとっての生活ベースはあくまで在宅です。
従ってあらゆるサービスは、本人の状態や願望だけでなく、生活環境や同居する家族まで視野に入れて考えなければなりません。
例えば、デイサービスなどで働く介護士・ホームヘルパーが、本人の生活意欲を高めようと様々なレクリエーションを一生懸命考えたとします。
それはそれでいいことですが、いざ家に戻った後で急に静けさが襲ってくると、夜不安になって眠れないとか、認知症の人だと一種の興奮状態が続いて妄想などに襲われやすくなるということもあります。
これは同居する家族にとって災難ともなりかねねません。
これが後者の場合だと、あくまで生活ベースは施設や病院ということになります。
つまり、比較的利用者個人の状態に集中しやすくなりますが、その一方で、他の入所者との兼ね合いを考える必要が出てきます。
「利用者ごとに独自のプランで生活してもらう」のが原則ですが、現実には起床、就寝、食事の時間などをだいたい同じ時間に揃えなければならない施設も多いです。
そうした施設のペースと利用者個人のペースをどのように調整していくか、という意識が求められてきます。
2.在宅サービス(訪問系か、通所・短期入所系か?)
同じ在宅サービスでも、訪問介護のように利用者宅に足を運ぶか、あるいは通所・短期入所サービスのように利用者を受け入れて介護を行なうかという2パターンがあります。
人によっては、どうしても一対一という状況が苦手というケースもあれば、一度に複数の利用者を相手にすると頭が混乱するので一対一がいいというケースもあります。
このあたりは、自分の性格なども考慮して、無理なく続けられる働き方を選ぶのがいいでしょう。
自分では判断がつきかねる場合は、研修の仲間などに客観的な目で意見を仰いでもいいと思います。
3.施設サービス(福祉施設系か、医療機関系か?)
また、同じ施設内勤務でも、医療機関系になると治療や療養が優先されやすく、生活の質を優先させたいホームヘルパーとしてはストレスがたまりやすいという話も耳にします。
その一方で、「そういう機関だからこそ、介護職員の存在が貴重になる」と考える人もいます。
そのあたり、ホームヘルパーが働きやすいかどうかは、施設長の考え方ひとつによる点も大きいわけです。
施設勤務を志す場合は、パンフレット等で施設側の理念をチェックしたり、施設長の執筆書などに目を通しながらどのような考え方を持っているかを調べておくといいでしょう。




