排泄介助に対する身体介護のポイント

利用者の意思を尊重し、介護目標を設定する

 排せつは、食事とともに生活習慣のなかでは欠かせない行為です。

介護士・ホームヘルパーが行う排泄介助の方法も、本人の要望や家庭の事情、利用者の身体機能の状況などにより、介助の方法はそれぞれ異なります。

例えば、オムツを普段は着用していますが、自力での歩行が困難な方がいたとします。

しかし、利用者自身はトイレで、なるべく用を足したいと希望していたとします。

単純に考えると車椅子を使用したらいいと思いますが、トイレに行くまでの通路が狭い、段差もある場合は、住宅改修をする必要があります。

それができない場合は、ポータブルトイレをベッド近く設置して、カーテンでベッド周囲を囲むという方法も可能で、ベッドからポータブルトイレヘ移乗して用を足せるので、歩行ができない方でも希望に沿った介護が可能です。

この介助方法としては、ベッド→ポータブルトイレ→排泄→ベッドという順序で、介護士・ホームヘルパーは、どう介護するかを組み立てていくことになります。

 またポータブルトイレを使用できない状況もあり、オムツ交換が主になったり、トイレまで歩行介助をしながら付き添うケースもあります。

夜間に頻繁にトイレに行く利用者の場合は、巡回型介護サービスを利用し、家族の介護負担を軽くする方法もあるでしょう。

 どちらにせよ、介護士・ホームヘルパーには、利用者の体調や状態の変化に合わせて、介護の仕方を都度見直し考えながら行うことが求められます。

介護に慣れてくると、自分勝手に判断しがちですが、些細なことでも変だなと感じることがあったら、上司や担当ケアマネージャーに即状況報告するようにしたいものです。

排泄介助は利用者のプライバシーや環境に十分配慮する

 介護士・ホームヘルパーが排泄介助を行う上で一番大切なことは、利用者のプライバシーを確保し、安心して用を足せる環境を整えるということです。

利用者の方は、排泄したいと介護職員に頼むこと自体が恥ずかしいと思っている人も多くいます。

恥ずかしいと思う意識や周囲の環境により、リラックスして排泄できない場合、排泄リズムが狂い健康にも大きな影響を与えることになります。

 介護士・ホームヘルパーとしては本人の希望やペースを尊重し、手際よくやってしまおうとせず、周囲に気づかれない様な穏やかな声かけと和やかな受け応えで対応することです。

また、ポータブルトイレやオムツ交換の介助を行う場合、室内の温度や消臭などの換気にも配慮することが重要です。

冬などにポータブルトイレ使用する場合、冷たい便座を事前に温めるなど、高齢者の身体に配慮し、気分よく排泄できる環境を整えることも忘れてはなりません。

介護目標の設定は自立意欲を引き出せる内容にする

 自立意欲と密接にかかわっているのが排泄行為といわれています。

もし、安易にオムツ交換だけで排泄を済ますという行為が長く続いた場合、トイレで排泄したいという利用者の意欲も衰えてしまうことに繋がりかねません。

こうなれば、介護の基本目的である自立支援という観点から大きく逆行し、利用者に生きる活力を与えるような介護とは言えません。

 オムツをしている利用者に対する望まし介助方法としては、「オムツはずし」を目標にし、それを達成するための介護計画を作成して排泄介助を行うことが介護士・ホームヘルパーの大切な使命と言えるでしょう。

当然、オムツはずしの目的を達成するまでに行う介助の際は、手間も人手もかかるので、利用者や家族と状況を見極めながら話し合いを行うことが望ましいでしょう。

6つのポイントをおさえて「オムツはずし」を達成する

ポイント1
オムツはずしの意味を説明する:
利用者や家族に「オムツはずし」をなぜするかについて、しっかりと説明する。

ポイント2
安心感を与える:
尿意や便意があれば、遠慮せず言ってもらえばよいとはっきり伝える。

ポイント3
快適な環境を整える:
トイレ設置場所の室温・消臭喚起に十分配慮する。

ポイント4
排泄時の実感を覚えてもらう:
排尿・排便時の感覚を覚えてもらう

ポイント5
利用者のペースに合わせる:
利用者をせかさず、本人のペースに時間を合わせ根気よく介助する。

ポイント6
排泄サイクルを安定させる:
日常の生活リズムを整えて、尿意・便意のサイクルを安定させる。

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