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要介護者にとっての安全・快適な住居とは

住まいが果たす機能と役割

 住宅には、単に人が住むという場所という以外にも、次のような機能があります。

  1. 天候の変化など外的環境から身を守り、安全と健康を確保する場。
  2. 家族や隣人と触れ合い、交流を重ねたり地域文化を守っていく場。
  3. 趣味や物造りを行う場。

介護を要する高齢者や障害などの状態によって、住居に求める機能や役割は異なりますが、安全性や快適性は、少しの配慮でも十分得ることができます。

住まいに求める要素や快適さは家庭により異なる

 人が生まれ子どもから大人へ成長し、結婚、子育て、子どもの一人立ち、定年退職、老後から命尽きるまでの人生の区切りで住まいを考えてみると、その時々の状況により住まいに求める要素は大きく異なることがわかります。

家族と多く接したい、プライバシーを大事にしたい、利便性や安全性を優先させたいなど、年代や家族構成などが変化するに従い、求める住まい環境も変化します。

 また、快適な住まいとしては、温湿度、照明、騒音などに関して不快を感じないよう配慮された環境が問われることが多くあります。

これ以外にも、部屋の広さ、収納の多さ、コンセントや証明スイッチなどの使いやすさ、部屋や住宅の補修のしやすさ、近隣の立地条件など多くの要因が絡み合っているので、快適さや住みやすさと言っても、住んでいる個人により理想の居住環境は様々です。

高齢者や障害者に合った住まいとは

多機能化する部屋

 最近の住宅やマンションは、家族全員が集うリビングや寝室など使用目的に合わせて各部屋が分かれています。

ですが、高齢者や障害者の場合は、一般的な住宅の部屋割りでは移動するのが難しく、ベッド、テーブル、トイレ、浴室などを一か所に集め、複数の機能を一つの居室に集約し室内改修している住宅もあります。

集約することにより、自立しやすい環境を得られる反面、生活する場所が狭く部屋にこもりがちになるため、刺激が得られなくなるマイナス面も生じるので、総合的観点から検討し、高齢者や障害者に最もプラスに鳴るような住宅・居室改修を行うことが重要です。

安全に配慮した住まい

 年齢を重ね高齢になると、心身状態に変化が起こり、若い時には有り得なかったような不便が生じるので、次のような点に配慮することで、家庭で起こる事故を未然防止することが可能になります。

つまずきを防止する

 高齢になると爪先が上がりにくく、ちょっとした段差でもつまずきやすくなります。

玄関や浴室のマット、部屋のカーペットなど、端がめくれないよう和室ならピンでとめる、洋室ならテープで床に固定するなどを行うことで、つまずき転倒を防ぐことができます。

よろける・すべるを防止する

 高齢になるとバランスを崩しよろけやすいので、床に足を踏んだ時にずれたり、すべったりするものを置くのは危険です。

玄関や浴室のマットは固定するか置かない、風呂場の床に石けんなどを置かないなど注意します。

見えにくいを防止する

 高齢になると視力が低下し、視野も狭くなるため、階段を踏む外したり段差につまずいたりしやすくなります。

廊下や階段などは昼光色で明るい照明を設置し、階段の端には色テープを貼りわかりやすくするなどの対策も効果があります。

要介護者が自立できる住宅環境と自立支援

 要介護者がいる家庭では、住宅も福祉補助具の一種と捉え住宅改修や改造を行うことで、安全性の確保と自立を促すことができ、家族の介護負担も軽くすることが可能です。

普段あまり意識しませんが、視力が悪い方にはメガネが必要となるように、足腰の身体機能が衰えた高齢者のためには手すりが必要と考えると、住宅も自立支援を行うための福祉補助具の一種だと捉えることができるでしょう。

福祉補助具の機能を最大限に有効活用するためには、現在の利用者の身体機能の状態や必要とする支援だけを見て内容を決めるのではなく、将来どのような自立生活を行えるよう目指していきたいかといった点まで考えて改修を行うことが大切です。

要介護者のための住宅改修事例

段差の解消

 段差解消は安全性と自立性の観点から最も重要な改修で、次のような方法が有効です。

  • 小さな段差:クサビの使用、低い面の床を底上げする
  • 大きな段差:原則スロープをつけるが、スペースが確保できない時は手動・電動昇降機を設置する。
手すりの設置

 利用者の行動や設置場所により、手すりは適した高さや形状が違います。

手すりは、手で掴むだけの場合と、肘を手すりの上に乗せて使用する場合もあるため、利用者の状態や住宅の状況を考えて設置する必要があります。

車いすを使用している場合は、手すりの取り付けスペースを十分確保する必要があります。

トイレの改修

 トイレを改修する方法としては次のような方法があります。

  • 手すりの設置、段差の解消
  • 車いすが通れるようにスペースを広げる
  • 居室の近くに便所を移設する
  • 腰かけ便座に交換
  • 据置き便座の設置(和式便器の場合)
  • 洗浄・乾燥機能付き便座にの交換(手が不自由な方の場合)
浴室の改修

 浴室を改修する方法としては次のような方法があります。

  • 入口の段差を解消
  • 段差解消すのこの使用
  • 浴槽用手すりを設置
  • バスチェア、バスリフト器具などを設置(高さとスペースがある場合)
台所のの改修

 台所を改修する方法としては次のような方法があります。

  • 車いすが流し台の下に入るようにする
  • 収納の高さや形状を利用者に合わせる
  • 調理台やコンロの高さを調節する
  • 電気コンロIHなど炎の出ない安全な器具を使用する

要介護者のための住宅改修支援制度

住宅改良ヘルパー制度

 要介護者や障害者の居宅改修を行う場合、福祉と建築の各専門スタッフが協力し、身体機能の状態に応じた改修方法の相談や助言を行う制度です。

住宅相談事業

 地域包括支援センター、高齢者相談センターに建築関係の専門家が常勤し住宅相談にのっています。

住宅改修資金の援助

介護保険による住宅改修費給付(1人1回20万円まで)や、自治体による住宅改修資金の補助制度、助成制度などがあります。

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