認知症の7つの行動症状|介護職員初任者研修の認知症ケア知識

 介護職員初任者研修で学習した介護知識の中でも、今後も増加し続けるであろう認知症の行動症状について正確に理解しておくことが、大変重要になってきます。

BPSD(行動・心理症状)中の行動症状について

徘徊、帰宅行動について

 認知症の方は、わが家からお出かけした際、時間が経つにつれて家路が判断できなくなり、近所をウロウロするなどの行動をとる場合があります。

徘徊は夕暮れからが激化する傾向が強くあり、介護施設でも帰宅行動がとりわけ多くなりますが、我が家で生活している場合でも帰宅行動は起こります。

帰宅行動は、本人が自分の家や部屋で暮らしていても、そこが我が家であり自分の部屋であることが認識できず、以前に生活していた場所、自分の家に帰りたいなどと、何回も要求してきます。

介助への抵抗、介護者に対する攻撃的な言動について

 「身体を拭く」という行為について認知症高齢者などが、その意味を解っていない場合、家族や介護者などが認知症の方の身体を拭こうと思って近づいてきた際に、「全く面識のない他人が突然近寄ってくるので、何か危害を加えられるのか!」とすごく不安になり恐怖心を感じます。

このような心理状態をわからずに、認知症の方に家族や介護者が近づいていくと、当の本人は恐怖感や不安感を払しょくするために、介護者に突然殴りかかってきたりするなど、攻撃的な言動を振る舞う可能性があります。

介護者側も親切心で身体を拭こうとしてあげただけなのに、急にホホを平手打ちされた場合、びっくりすることでしょう。

 介護現場での介助への抵抗も、これと同様の理由で問題が発生します。

介護者側が「自分は認知症高齢者の介助を行っている」と思っていても、介護される本人が、「自分を攻撃しようとしている」かのように感じていた場合、介護・介助行為に抵抗し反抗したりします。

ですが、介護・介助行為に抵抗・反抗するという行動は、今後も継続的に発生し続けるのではなく、認知症状が進むに伴い発生頻度が減少してゆきます。

昼夜逆転の症状について

 意識障害(混濁)は、認知症そのものに起こる症状ではありません。

人が、起床直後でぼけっとしている場合、突然何かしらを尋ねられても返答できないように、意識障害が見られる場合は、キチンとした返事をするのが難しくなります。

意識障害(混濁)は認知症では起こりませんが、知的レベルの衰えが現われてきます。

 BPSDにおける行動症状の中でも、特に昼夜逆転という状態が介助を行う上で一番介護者にとっては肉体的精神的に負担になる症状です。

朝から夕方までは、一見すると普通に起きているように見えますが、意識的には軽い混濁が続いた状態で生活し、夕方からは一転して精神状態が活発になり、中には意識が興奮状態になり、そのハイ状態のままのペースで活動するケースも多く、昼夜逆転が起こると、介護者の負担は一層大きくなっていきます。

不潔行為について

 不潔行為といわれる認知症特有の問題行動について、単に不潔な行為を行うものだなどと、単純・漠然とイメージしてはいけません。

認知症の中核症状が進行し、行動・心理症状が顕著に現われてくると、認知症を発症しているお年寄りなどは、突然目の前で直面した出来事を、どのように理解し対処すればいいのかがわからず困り果てます。

その結果、できれば簡単に対処しようという短絡的な発想をすることが多くなってきます。

 例を挙げると、アルツハイマー型認知症の方が施設内を散歩している時に、お尻の周りが気持ち悪いと感じた場合、何も考えず無意識にお尻を手でさわり指に自分の便が付着します。

私達であれば、このような場合、手洗場で石鹸できれいに洗いますが、それが認知症患者は理解することができません。

なので、周りの壁や手すり、近くの人に便をなすりつけたりすることがあります。

収集癖について

 収集癖の中には、幾つものケースが見受けられます。

ウォーキングする度に、近隣周辺で他人の家庭で栽培している花壇の花を引きちぎって持ち帰る方、買い物に出かけると、なぜか毎回同じ種類の調味料や乾物を購入してくるので、醤油瓶や湖沼瓶が数十本保管されているケースもあります。

 中核症状の進行が深くなるにつれて、このような行動が頻発しますが、ここまで症状が進むと、買い物をして帰宅した時点で市場で何を買ったのか、自分が行った行動を忘れてしまうため、また買い物をした際に同じものを買うということを繰り返し行います。

異食行為について

 異食とは、口にできない物を食べる、並びに口に入れる行為を指します。

どんなものでも本気で食べたいと本人は考えているのではないのですが、見たものはどんなものであっても口に入れてしまう傾向が強いのが特徴です。

「見たものは、即口に入れる」という行為の神経回路が出来上がってしまっているということです。

失禁について

 今迄、的確に管理されてきた排便、排尿の神経回路の仕組みが、脳の変容が原因でスムーズに伝達できなくなると、失禁が起こります。

便意・尿意を感じているのに便所へ行くのが遅れて、ここから失禁が起き始めるケースもあります。

 認知症の方は、尿意、便意の感じ方が脳全体の変容が原因で鈍化する方もおり、単に介護者が気配り目配りするだけでは根本的に問題が解消しない場合も多くなってきます。

また、認知症の方は、自分が失禁しても大きな不快感を感じない方も多く、周りの家族や介護者などが先に気づくケースも多くあります。

このような時に家族や介護者に叱られても、当人は何故自分が叱られているのか理解できず、困惑し精神的に不安定になったり混乱する場合があります。

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