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 介護職員初任者研修を履修した後、現場で介護スキルアップを図るには、BPSDにおける心理症状とは何か各症状をよく理解しておくことが重要です。

BPSDにおける心理(精神)症状とは

心気状態・不安感について

 抑うつ気分、焦燥感、不安感に関しては、認知症の初期段階における精神症状として注意が必要です。

気分が落ち込んだり不安を覚えるなどは、うつ病や不安障害として、個々の病としても発症する人もいますが、認知症の初期段階で見られるBPSDとしても起こり得るので、細かく注意し観察していないと判断を誤ってしまうこともあります。

突然に現れる胸の動悸に、ものすごい恐怖を感じ、怖くて外に出ることすら困難になるケースもあります。

こういった状態をパニック発作と呼び若年者によく現われる不安障害ですが、認知症の初期段階でも、この症状と同じような状態になるケースがあります。

 実のところ、どこにも体には悪い個所がないという状態でありながら、本人は体のこの個所が悪いと主張し続け、執拗に心配する状態を心気状態と呼びます。

そして、このような状況が長引いた後、認知症が現われてくる場合があります。

中には、「今、私は絶対病気に侵されている」と言い張り、複数の病院をはしごして何回も受診するという異常行動を起こす方も現実的にいます。

強迫症状について

 不安感が認知症状として起こっている方でも、強迫症状が強く表れる方もいます。

また、自宅の玄関扉にキーをしたかの確認を何回も行わないと決して安心できない確認強迫という方もいます。

 他には、自分自身の手なのに不潔だと思い込み、何回も洗い直さないと納得しない精神状態となる洗浄強迫という人もおり、これは当人の日常生活に大きな負担となり心的疲労が蓄積する原因にもなります。

抑うつ状態について

 認知症の初期段階に突入する前には、何回も気分の落ち込みを繰り返し経験する場合があります。

数か月間に渡って、食欲不振や不眠の症状が現れ、部屋の窓のカーテンを閉めきったまま終日閉じこもるといった状態が、一般的に持たれているうつ病の特徴的なイメージです。

 しかし、認知症の初期段階に突入する前の抑うつ状態は、このような状態とは異なります。

気分が落ち込むという期間を数か月から数年間経験した後、突然、沈み込んだり落ち込んだりしていた本人の気分が良くなり快方に向かうことがあります。 

 介護者からすると突然に抑うつ状態であったのが快方に向かい良くなったと安心していたら、今度は気分の落ち込みが無くなり気分が良くなるのとは逆行して、もの忘れがひどくなるケースがあります。

このような時は、先行してBPSDが現われ、その後、中核症状の一つである記憶障害がBPSDを飛び越えて現れたと推定できます。

幻覚について

 実際には起こっていないことを見聞きする症状を幻覚と呼びます。

この状態は瞬間的・単発的に起こるのではなく、長い時間軸で本当の出来事のように感じ体験が続いていきます。

 幻視とは、実際に存在しない人が見えることいい、幻聴とは実際に存在しない人の声が聞こえる状態をいいます。

認知症になっている高齢者本人は、今この瞬間に実際に自分が体験していることなので、当然の言動として聞こえた声には返答し、自分が見える人には話しかけたりします。

なので、他人から自分の体験を否定されると、精神的に混乱し心がすごく傷つけられます。

 かと言って、実際にありえない幻覚幻聴を介護者などがなし崩し的に容認すると、今度は病から派生する幻覚幻聴体験が認知症高齢者の脳裏に現実の出来事として焼き付き定着する危険性があるので、細心の注意を要します。

妄想について

 妄想は、周りの人からすると絶対にあり得ないような出来事であっても、本人が直に感じ取り体験している出来事です。

認知症の妄想でよく見られる症状は、「財布のお金が無くなっている」「赤の他人が自宅に上がり込んできた」「夕食に毒物が混入されている」などの被害妄想的な感情に支配されているケースが多くあります。

しかし、本人の感情は正常であることが多く、健常者と遜色ないレベルであると言われています。

 通常、喜怒哀楽を人は感じますが、先ほどの被害妄想的な感情や精神状態にある場合、感情的に喜と楽は感じにくく、怒と哀が強く前面に表出してきます。

統合失調症と酷似した被害感情が高齢者では表出するケースがあり、これを高齢者の幻覚妄想状態と言いますが、知的能力は保持されるのが認知症との大きな違いです。

睡眠障害について

 睡眠リズムが狂い認知症がさらに悪化する大きな要因には、認知症による脳萎縮が挙げられます。

入眠障害、中途覚醒、早朝覚醒が睡眠障害の主な症状です。
 特に、うつ病をはじめとする病を発症した時に生じる不眠の際にも、中途覚醒と早朝覚醒は現れることがあるので、介護者は気を付ける必要があります。

BPSDの一つである抑うつ気分が初期段階で現われている場合は、不眠として中途覚醒と早朝覚醒が入り混じった状態で現われてきます。

認知症の中核症状かどうか見分ける必要がある疾患とは

 下記の各疾患については、時間経過に合わせて認知症の中核症状が現れているかどうかをしっかりと見分け判断する必要があります。

  • 心気障害
  • 不安障害
  • 強迫性障害
  • 幻覚・妄想状態
  • 抑うつ状態
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