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高齢者介護のポイント・留意点

 高齢になり一人暮らしをしている方は孤立する場合が少なくありません。

年を重ねると誰もが心身に衰えがみられますが、他人に干渉されたくない面倒をかけたくないなど、特に高齢者はプライドが残っていることが多いのも事実です。

ホームヘルパーや介護職は、利用者の表面上の言動だけでなく、内心にも注意を払い理解する努力が必要になります。

ひとり暮らし高齢者の心的特徴

 身体機能が衰え介護を必要とする高齢者などは、自力で自由に外出することが難しく、特にひとり暮らしをしている方は、社会や周囲と交流する機会が少なくなります。

自宅にこもりがちになると、不安感が増し暗い気分や悲観的な考えを抱きがちになり、ひどい場合は被害妄想にかられることも少なくありません。

ひとり暮らしの高齢者介護を行う介護ヘルパーは、自分勝手な判断で物事を進めると反発を買うことになるため、利用者の意向を確認しながら徐々に接するようにしていくのがベターです。

また、高齢になると食が細くなり単調になりがちで、食材や残り物があればもったいない精神から、同じような食事内容で栄養が偏る場合があるので、バランスの良い食事を摂れるように配慮することが求められます。

寝たきり高齢者の心的特徴

 寝たきり高齢者は、自力では日常生活ができないため、ほとんど他人の助けを必要とします。

何かしようとするたびに、他人の力を借りないといけないというもどかしさから不安やイライラが募り、気難しく自己中心的でわがままな言動をする方も少なくありません。

その一方、プライドも重なり、他人であるホームヘルパーに介護してもらうことに消極的になり、我慢して遠慮気味になる高齢者もいます。

介護職は、利用者と会話を交わしながら反応を確認し、遠慮の裏にある本心を読み取る観察力や洞察力が必要で、気軽に本心を言えるような関係を築いていけるように努力します。

高齢者の居住環境への配慮

 高齢者宅を訪問すると、部屋にあるものが乱雑になっているように感じることがありますが、利用者本人からすれば、すぐ必要なものを取れるように、動きやすいようにということを考えて物を置いている結果である場合も考えられるため、介護職は自分勝手に判断して家具や物の置き場所を変えたりすることは禁物です。

体が不自由で動かせないために、やむを得ず物を放置する結果となっている場合もあるため、本人に確認し同意を得ず、介護職が自分勝手に片づけたり、移動したりする行為は利用者のプライドを大きく傷つけることに繋がることになります。

物の移動だけでなく、掃除やゴミ捨てであっても、利用者本人に声掛けをして意向や要望を聞いてから行動に移すという基本を守ることが大切です。

高齢者は、他人から助けてもらうことを好まず抵抗感を持っている方も少なくないので、高齢者への介護や援助を行う際は、本人のプライドや考えを尊重しながら行うことがポイントです。

老老介護の課題

 現在は、60歳以上になる娘や息子が80歳以上の親を介護するというケースや、高齢者同士の夫婦がどちらかを介護するという老老介護が増加し、社会問題に発展しています。

少子化に加え長寿化が進んでいる現在社会において、このような傾向は増加する一方だといえるでしょう。

このような状況では、要介護者だけでなく、家族介護をしている高齢者に対しても適切なケアや支援が求められます。

家族介護をしている本人も高齢で他人に迷惑をかけることに抵抗があり、自分一人で介護の悩みを抱え込み疲労やストレスで倒れれば、家族全員が大きな問題を抱えることになるため、最悪の事態にならないような対応が必要です。

認知症介護のポイント・留意点

 認知症は脳血管性認知症とアルツハイマー型認知症の発症者が多く、脳細胞の損傷により正常な機能が衰え、生活を送る上で様々な支障が生じる状態にあることを指します。

もの忘れと認知症との違い

 人は高齢になれば自然ともの忘れが多くなりがちで、去年の旅行先でどんな料理が出たかを忘れることを「もの忘れ」と言いますが、認知症の場合は旅行に行ったこと自体を忘れてしまいます。

忘れたという自覚があるが部分的に思いだせないのが「もの忘れ」で、忘れたという自覚がなく出来事そのものを思いだせないのが「認知症」という症状になります。

なので、認知症の方は、自分の経験や行動を丸ごと忘れているため、介護者や隣人の言う事を嘘つきと言ったり、疑ったりすることがあります。

代表的な認知症とは

 認知症の原因は様々ですが、特に脳血管性認知症とアルツハイマー型認知症が、認知症高齢者の多くを占めています。

アルツハイマー型認知症とは

 年齢を重ねるにつれ人の脳は自然と萎縮していきますが、脳全体に萎縮が急激に広がる場合、記憶力の喪失が激しく、日常生活に支障をきたすような状況になります。

脳の萎縮は年齢が若いから絶対に起こらないとは限らず、変化が徐々に進行し高齢でない場合でも認知症を発症することがあります。

脳血管性認知症とは

 脳内で出血し血管が詰まり、一部の脳細胞が壊死するなどが発症原因となり、半身麻痺や言語障害などを発症します。

脳血管性認知症は急激に変化する場合が多いですが、リハビリテーションや血圧コントロールを施すことで、症状があるレベルまで改善することもあります。

認知症高齢者の心理状態

 認知症になり多くの記憶を忘れていくような状態になっても感情は残っているため、嫌なことや不快に感じた時の感情は記憶に残り、それが原因でストレスを抱えますます認知症がひどくなる場合もあります。

認知症になった本人が最も不安を感じ悩みを抱え、どうしたらいいのか精神的に混乱し、悲観的な思いに支配されていることが多くあります。

介護職は、認知症高齢者と接する場合、本人のプライドを尊重し、意見や考えを否定したり問題行動を起こしたからと言って叱りつけるなどの行動は慎むべきです。

徘徊の原因

 徘徊するのは、記憶にある自分が子供の頃にいた家と、今いる施設などが違うため、記憶にある子供時代に記憶が優先され、自宅に帰ると言いだし徘徊することに繋がることがあります。

認知症であるため、現在住んでいる家も自宅であるという認識ができないのが原因です。

いくら間違っていると指摘してもかえって不安感を助長することになるので、付き添って歩いてみたり、食事をしてから一緒に行きましょうなどと、一旦話題を変えるなどして、不安にさせないように配慮する必要があります。

お金のトラブルの原因

 認知症高齢者と接する時に一番多いのがお金の問題です。

本人がお金をしまった場所を忘れ、ホームヘルパーが盗んだとか、紛失したなどと決めつけてしまいトラブルになるケースが多くあります。

家事援助を行う場合、買い物を頼まれることもあり、お金を扱う場合は特に注意を要します。

部屋の片付けや清掃をする場合、物を勝手にしまい込まない、買い物で購入したものは全て利用者に見せる、財布やお釣りは目に付く場所に保管しておくなど、利用者が見てすぐわかるような状態にしておけるよう配慮します。

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