2006年以降の介護職員新研修カリキュラムについて│介護保険制度改正ポイント3

 現在行われている介護職員初任者研修は、以前実施されていたホームヘルパー2級研修からどのような点が変更になったのでしょうか?

従来のホームヘルパー2級研修ではあまり扱われない、もしくは重点的に教えられることのなかった「認知症の理解」、「医療との連携」、「生活支援のためのアセスメントとプラン」に関する項目が介護職員初任者研修の研修科目で取り扱われています。

認知症ケアについて

 高齢者介護の現場で働く方であるなら、「認知症の理解」については、常識として本来はマスターしておかなければならない内容でしょう。

ですが、従来は現場で経験を積みながら足りない部分はマスターしていくという傾向が強く、通り一遍の知識しか修得できなかったように感じます。

その結果、「理解する」という観点まで踏み込めないまま、経験の浅い人は「認知症の利用者と上手に向き合えない」ことをストレスとして抱え込んでしまう事も多くありました。

認知症ケア専門士という資格は2005年から始まりましたが、認知症ケア標準テキストなどに目を通しておくことも介護職に携わる人にとっては有益だと思います。

介護職と医療職との連携について

 これからの介護職には「医療との連携」についても必要不可欠なスキルです。

医療制度改革によって介護保険制度がスタートして、患者の入院期間が減少したり、重度の疾患などを抱えた状態で介護サービスを受けることが増加しているからです。

つまり、医療職である医師や看護師との連携が介護現場で欠かせなくなっているのです。

 また、「介護士・ホームヘルパーはやってはいけない」とされていた従来の医療行為の一部が緩和され厚生労働省からガイドラインが示されていますが、中には「医師の指示を仰ぐ」ことが前提になっている緩和された行為ものもあります。

介護士ができない医療行為とできる医療行為について

医療との連携が本来的な介護士の業務においても強く求められています。

 介護職と医療職との間で、基本となる知識を共有することは、スムーズに医療との連携を図るうえでは重要となります。

「医療的な知識は介護士に必要ない」と考える傾向が以前はありましたが、現在の介護現場では通用しない状況になりつつあります。

介護職員もケアマネジメントの視点が重要

 ケアマネジメント業務に関しても、現在ではケアマネジャーだけが行う仕事ではありませんし、更に理解を深めておくべき項目が「生活支援のためのアセスメントとプラン」という内容です。

利用者のためのアセスメントやサービスプランについては、従来の介護職員研修でも、簡単な実習は実施されてきました。

 ですが、「ケアアセスメントやプラン作成はあくまでケアマネジャーが行う業務」という建前があり、研修は数時間程度で簡単に済まされる傾向がありました。

 介護職に利用者のケアプラン原案を立てさせるというケースが、特に施設などの介護現場では実際増えてきています。

 現場での視点を重視するという観点から、介護職が一番身近で利用者の生活を見ているので上記のようなケースが浸透しているようです。

 更にケアマネジメントでは、次のような新しい考え方や視点も重要視されています。

  • ポジティブプラン
  • ICF(国際生活機能分類)の視点
  • センター方式による認知症の人のケアマネジメント
  • 介護予防マネジメント

 介護士であるなら、現場の介護ケアの実践者としてこれらの基礎知識を勉強し知っておくことも必要です。

高齢者詐欺被害防止の観点から消費問題などの知識も重要

 現場での介護だけでなく、利用者の生活支援に於いては、ソーシャルワークとして、さらに幅広い視点で利用者の社会生活を支援する知識や技能がホームヘルパーの資質として求められるということです。

 「リフォーム詐欺」「振り込め詐欺」などの犯罪被害にあう高齢者が最近後を立ちません。

アドバイスをもらったり相談できたりする人が身近にいれば一人暮らしの高齢者であっても、防止できたケースも多くあります。

 そこで民生委員やホームヘルパーを対象とした「消費者問題講座」を国が2005年よりスタートさせました。

これもホームヘルパーが身近なアドバイザーとして期待されている証です。

この観点から現在の介護職員初任者研修や実務者研修には、消費者問題講座がカリキュラムに取り入れられています。

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