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メッセージのやり取りについて

コミュニケーションのしくみ

 介護職員と利用者とがコミュニケーションを行うプロセスは、多くの要素で成り立っています。

お互いにメッセージを発信したり受信したりすることで会話は成り立つので、介護職員と利用者それぞれが送り手と受け手の役割を担っていることになります。

コミュニケーションのしくみを分かりやすくするために必要な言葉を定義すると次のようになるようです。

  • 送り手:メッセージを送りコミュニケーションを取ろうとする人
  • 受け手:メッセージを受け取る人
  • メッセージ:送り手と受け手の間でやり取りされる情報
  • 送信:送り手の意見や考えを言葉や文章にして受け手に伝える行為
  • 受信:送り手からの言葉や文章を受け手が理解する行為

介護士(送り手)が情報(メッセージ)を送信すると、利用者(受け手)が情報を受信し内容を理解した後、介護士(送り手)にフィードバックしますが、介護現場では、このようなやり取りを繰り返すことで、互いのコミュニケーションが成り立ちます。

コミュニケーションを成り立たせるための要素

 送り手と受け手が円滑にコミュニケーションを行うには、互いに人生経験で培われた考え方や思想・価値観など個人の背後にある様々要素を知っていることよって会話が成り立ちます。

なので、より良いコミュニケーションを図るためには、お互いに相手の境遇や考え方などを深く理解しようとする努力が必要になってきます。

介護士として、利用者と円滑なコミュニケーションを行うために知っておくべき主な要素としては、年齢、性別、性格、言語、宗教、職業歴、家族歴、生活歴、金銭感覚、認知力、趣味、生きがい、人生観、人間観などが挙げられます。

介護現場でのコミュニケーションの状況

 施設などの介護現場では、介護士と利用者との年齢差が大きいため、一般社会で行われているコミュニケーションよりも、年齢、言語、生活環境、価値観などに大きな差があり、難しいと感じる方がいるかもしれません。

30歳の介護士と80歳の高齢者では、習慣や文化、時代背景、使用している言葉づかいや表現など全く異なっていても不思議はないので、介護職は過去の文化や習慣、当時の歴史など多様な知識を身に付けておくことは、利用者とコミュニケーションを円滑に行う上でも欠かせない知識だと言えます。

介護職の場合は、自分から利用者のことを理解し近づく努力をしいていかなければ、お互いに情報を共有することもできず、相手のことを何も知らないままでは会話をすることも簡単ではないはずですし、信頼関係を築くこともできません。

年齢差による生活環境の違う利用者への共感や理解、利用者の意思や視点に立って介護するという姿勢などが求められます。

メッセージを伝える伝達経路について

言語的な伝達方法と非言語的な伝達方法

 自分の意見や考えを伝える方法には、言語による伝達手段と言語によらない伝達手段の二つがあります。
言語的伝達手段

言語的な伝達手段には、話すことによる会話や、書くことによる文章などが該当します。

言語的な伝達方法は、いろいろな伝達方法がある中の30%くらいの伝達手段にすぎません。

非言語的伝達手段

非言語的な伝達手段には、顔の表情、声の強弱・高低・声調、髪型や服装などの身なり、身振り手振りなどのジェスチャー、握手などの身体的触れ合いなどが該当します。

言語的な伝達方法は、様々な伝達方法がある中でも70%くらいを占める伝達方法になります。

また、沈黙はどちらの伝達手段にも含まれませんが、言語で表現する以上に様々なことを相手に伝達できる手段となります。

言語伝達と非言語伝達が矛盾する状況とは

 利用者の表現を言語的伝達手段と非言語的伝達手段に分けて観察していると、時々矛盾した表現をしている場合があります。

矛盾していない表現方法

介護士:
施設に入居されてから1ヶ月経ちましたが、生活環境には馴染んできましたか?

利用者:
にっこりとしながら、みんな親切に面倒を見てくれるので、安心して生活を送っています。

矛盾している表現方法

介護士:
施設に入居されてから1ヶ月経ちましたが、生活環境には馴染んできましたか?

利用者:
視線を落とし気味に小さい声で、みんな親切にしてくれるので、安心して生活しています。

矛盾を感じた場合の介護士の対応方法

 介護士は、このように利用者が話している言葉と態度・表情に矛盾を感じた場合は、特に注意する必要があります。

人と人がコミュニケーションを取り話しかける場合、経験したこと、行ったこと、自分の考え方、気分や感情などが込められていますが、特に気分や感情は言葉だけでは、まず伝わりません。

よって、言語で自分の考えを表現することが主体となっている現在社会では、言葉とは相反する心の声や本心を見過ごしてしまうことが多くあります。

特に高齢者は、周りの人間に心配をかけないようにと言葉では気丈夫に振舞いながら、実際は悩んでいる方も少なくありません。

介護職がこのような矛盾に遭遇した場合、「はっきりとわからないが、何か違和感を感じる」という気持ちになることが多いようです。

このように感じた場合は、表情や態度など非言語的伝達手段に意図的に注視して観察し、利用者とコミュニケーションを取ることが介護職には必要となります。

コミュニケーションを妨げる要因

 円滑なコミュニケーションを阻害する要因には、物理的、身体的、心理的なものがあります。

介護をしていると、時にはコミュニケーションが上手くいかず、いらだちや不都合を感じる場合もありますが、そんな時は阻害要因を取り除きコミュニケーション方法を変えてみることも大切です。

  • 物理的要因:大きな音,不快な温度,悪臭、不適切な照度、強い太陽光
  • 身体的雑音:病気などによる聴力・言語力・会話機能の障害
  • 心理的雑音:偏見、誤った先入観、人見知り
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