初任者研修やホームヘルパーなどの資格を取得して長年介護業務に携わっていると、「もっと他に資格やスキルがあれば、さらに深く違った観点から利用者のために役立つことができるのに」という思いが心に湧いてくることがあります。
ここでは、介護の仕事をやりながらスキルアップ・キャリアアップしたいと考えている目的や方向性から、どんな資格・技能を目指せばいいのかについて紹介してみます。
キャリアアップを目指せる資格と内容
介護福祉士について
現在、介護職員初任者研修、介護職員実務者研修、ホームヘルパー1級~3級などの資格を持っている方は、将来介護福祉士の国家資格を目指すことになると思います。
介護関連資格でも介護福祉士は唯一の国家資格で、取得すれば介護のプロとして福祉・介護事業所内でも重要な役職を与えられるケースが多くあります。
社会人の場合は、国家試験を受験することになり、学生の場合は国が指定する養成学校で数年間学ぶことが必要となります。
但し、試験はそれほど簡単ではなく、現場の業務をしながら受験勉強に取り組むのは、計画に沿って進めていくことと、それなりの勉強時間を捻出して最後までやりきる覚悟が必要になります。
実務経験ルートで介護福祉士の国家試験を受験する場合は、「介護職3年以上の実務経験+実務者研修の修了」が受験資格になります。
養成学校で学ぶルートを選択する場合、福祉系大学の卒業生では1年間、これ以外では2年間以上、学校に通い学ぶことが必要になります。
介護支援専門員(ケアマネジャー)について
介護保険が施行されると同時に始まった資格制度が介護支援専門員(ケアマネジャー)というものです。
ケアマネジャーは、介護事業者が介護保険サービス事業を行なう際に必ず必要となる専門資格です。
仕事内容は、利用者のケアプラン(介護サービス計画)の作成やサービス提供側と利用者などの間に立って連絡や調整を行なう仕事が主になります。
利用者が介護保険サービスを利用する際、最適なサービスプランを提供する仕事なので、介護現場での実務経験と確かな専門知識と技能が必要となります。
資格を取得するには、介護福祉士や社会福祉士などの福祉系の資格保有者、医師、看護師などの医療系の資格保有者で、実務経験5年以上が受験資格になり、各都道府県が主催する研修等を修了する必要があります。
初任者研修やホームヘルパー2級の修了者であれは、介護現場での実務経験が5年以上必要になります。
さらに主任ケアマネジャーという資格も2006年4月から施行され、介護保険制度に於けるケアマネジャーからの相談に応じるという業務を担うことになりました。
社会福祉士について
福祉に関する相談業務を担うための国家資格が社会福祉士になります。
ソーシャルワーカーとしても求めら介護サービス施設、福祉施設、病院など活躍の場は多岐に渡ります。
社会福祉士は、地域包括支援センターが2006年4月の介護保険制度改正設置されるに伴い配置することが義務化されました。
社会福祉士の受験資格を得るには、4年以上の福祉業務の実務経験を有していて福祉系大学で指定科目を履修するか、又は国の指定養成施設を卒業するかが求められます。
社会福祉主事について
社会福祉主事は任用資格になり、ケースワーカーとして福祉事務所で業務を行う場合に求められる資格になります。
但し、実際の職場では社会福祉の基礎資格という位置づけで認識されています。
福祉全般に関しての知識を習得したいと考えている現職介護職員などであれば、資格取得を目指してもいいでしょう。
資格取得するには、国が指定する講習会や養成機関を修了するか、大学で国が指定する社会福祉科目を履修すれば認定されます。
理学療法士・作業療法士・言語聴覚士について
リハビリ業務に携わることができる資格に理学療法士・作業療法士・言語聴覚士などがあります。
これらは国家資格になり高度な専門性が要求されるので、専門知識や技能を指定養成機関で履修し、国家試験に合格する必要があります。
仕事内容は次の通りです。
- 理学療法士
…電気・熱などの物理療法、専門的な体操などを行います。、 - 作業療法士
…リハビリを施すために工芸や手芸などの応用作業を行います。 - 言語聴覚士
…言語や聴覚に障害がある方を対象に専門的な機能回復訓練などを行ないます。
キャリアアップしたい志望動機に合致した介護・福祉・医療の資格
介護技術の更なる向上と責任ある立場に付きたい方
- 介護福祉士
- 介護職員実務者研修
- 介護支援専門員(ケアマネジャー)
- 社会福祉士
- 福祉住環境コーディネーター
- 義肢装士
- 福祉レクリエーション・ワーカー
- 理学療法士
- 作業療法士
- 言語聴覚士
- 看護師