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介護士に求められる技能は徐々に高度化している

 介護保険の制度改正が実施されてから必要とされる技能やそれを身につけるために何が必要となったのかを考察してみたいと思います。

 最初に「介護予防」についてですが、これは全部の介護サービスに共通していることで「要介護度が上がり悪化することを防止する」という考え方が強化されることを意味しており、何か新しいサービス自体が追加されるだけではありません。

 「利用者ができないこと」を単純に肩代わりすることだけが介護士の仕事ではありません。

「要介護者が自分でできる可能性がある」行為までも介護士が過剰に肩代わりすることで、その人の自立意欲を奪ってしまうと介護士が担うべき本来の仕事の目的までも見失うことになりかねません。

介護士にとって最も重要な技能は、最低限の環境を整え生活意欲を高めることは重要ですが、自立を促すために、どう支援するのかについて、そこから先を見極めることといえるでしょう。

 上記の大切な基本を念頭においた上で、介護予防の基本理念に基づいた介護の仕事を考えてみましょう。

訪問介護にも、介護予防の理念が必要

 まず当時の介護保険制度改正での「介護予防」とは、栄養指導による生活習慣病などの予防、誤嚥性肺炎の防止と咀嚼力の向上を目指せる口腔ケア、トレーニングにより筋力低下を防止するなどが厚生労働省が提示している項目としてあげられていました。

 一方、訪問介護での介護予防として「ホームヘルパーは利用者本人ができる行為は一緒に手伝いながら行なったりしますが、できる限り具体的な援助は控えて見守りに徹する」ということが主な趣旨である「介護予防訪問介護」という項目が新たに設けられました。

具体例としては、調理する手順で本人ができる工程は自分でやってもらうとか、洗濯物を一緒にたたむなどです。

調理の場合は、ホームヘルパーが食材を切ったり煮たりし、利用者本人に盛り付けを行ってもらうなどです。

 このような介護方法の考え方は、ホームヘルプサービス全体に共通する方法として影響し、「介護予防」に限定されたサービス内容にとどまらなくなりました。

 結局、介護予防の考え方を取り入れたサービスを提供することが重要で、利用者の要介護度に関係なくすべてのサービスに必要となります。

深い観察力、洞察力が介護サービスには必要

 今後もホームヘルパーに必要な技能について上記で説明したことを認識した上で考えてみましょう。

まずホームヘルパーとして一番重要な能力は、利用者に対して次の内容についてきちんと見極めるということです。

  • 利用者ができることは何か、できないことは何なのか
  • 現在できないことでも、本人がしてみたいと希望していることは何か

これは、利用者の生活歴などもしっかりと把握する必要があり、単に身体能力の見極めにとどまりません。

 例えば、手先は問題なく動かせるので、「調理については全工程を行ってもらおう」と考えたとします。

しかし、妻を最近亡くされたばかりで、今まで自炊をした経験がまったくない場合、現実的には調理をしてもらうのは無理だと思います。

高齢で自炊経験がなく、注意力も鈍っている人の場合、「これはこうやります」と通り一遍で教えたとしても、訪問前でホームヘルパーがいない時に、コンロで火傷をしたり、包丁で手を切ったりする危険がないとは言いきれません。

利用者の生活歴をしっかりと把握しているなら、少しずつでいいので危険が少ない事から行ってもらうようにするという手順を考えるはずです。

また、「今は無理だが、自分で今後できるようになりたい」というケースなら、利用者本人の意思を確認することも必要になります。

 現在では、「できないこと」だけでなく、「できるようになりたいこと」「希望の生活スタイル」など、利用者の意思を反映させることがケアプランを作成する場合にケアマネジャーには必要になっており、ポジティブプランといいます。

ポジティブプランの理念は、今後もホームヘルパーの仕事に必要となってくることを認識しておく必要があります。

しかし、ポジティブプランを作成しても、実際の現場で利用者からやりたいことの積極的な要望を聞くことはあまりありません。

これは高齢になるほど「人前で出しゃばりたくない」という意識が強くなってくるためです。

なので、相手の心理を読み解くための観察力や洞察力、利用者が気兼ねなく会話できるようにするためのコミュニケーション能力などが必要になってきます。

 当然、以前からもホームヘルパーにはこうした能力はもちろん必要なスキルではありましたが、これからさらに今以上のコミュニケーション能力が必要になってくると考えるのが妥当だといえるでしょう。

 またこれ以外にも必要になってくるのがチームケアで他サービスと連携して介護にあたるという心構えです。

例えば、「指先の動きがもう少し改善されれば、包丁を握ることが可能になる」という状況の利用者がいれば、リハビリテーションを行うケアプランが既に作成されている場合もあるわけです。

ホームヘルパーがリハビリ内容を認識していることにより、介護サービスの仕方も変える必要があり、介護サービスに於いて介護予防という考え方は大きく影響してくるということです。

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