夜間対応型訪問介護では、自宅で生活している要介護者に対して定期または随時に訪問し、夜間も含め24時間体制で介護サービスが提供されています。
特に、訪問日程があらかじめ決まっている定期訪問に加えて、利用者から要請があった場合は、夜間でも随時訪問し迅速に対応する点が大きな特徴です。
夜間対応型訪問介護は夜間の定期・随時訪問で介護サービスを利用できる
夜間対応型訪問介護には、夜間の訪問時間を事前に定めた巡回訪問と、利用者から必要と連絡があった場合に随時訪問し介護を行うサービスが用意されています。
また、夜間対応型訪問介護の利用対象者は、要介護者となり、サービス内容には下記の3つがあります。
- 定期巡回サービス
訪問介護員があらかじめ取り交わした夜間時間帯に利用者宅を巡回して、体位変換、おむつ交換、安否確認などを行います。 - オペレーションサービス
夜間の時間帯に医療・介護の有資格者であるオペレーター(看護師や介護福祉士など)がオペレーションセンターに常駐し、体調不良・容態悪化・転倒などが起こり、ケアコール端末により利用者又は家族から緊急通報などがあった場合は、訪問することが必要かどうかの判定を下します。 - 随時訪問サービス
オペレーター(看護師や介護福祉士など)は、通報内容から訪問が必要と判断した際は、訪問介護員を早急に通報者宅に訪問させて、利用者の状況に応じた適切な措置を実施できるように指示を行います。
センターの設置基準は、原則、利用者300人ごとに、1つ以上のオペレーションセンターを設置することとなっていますが、オペレーターと定期巡回サービスを担当する訪問介護員が車に同乗して利用者宅まで移動できる場合は、オペレーションセンターを設置しなくても事業運営を行うことが許されています。
サービスを利用する場合は、22時~翌日6時までの時間帯が含まれていることが条件になります。
このサービスが制定された当初は、8時~18時の時間帯は提供時間から除外されていましたが、夜間を含めた24時間対応のサービス提供ができるしくみに、2009年介護報酬の改定を行った際に改められることとなりました。
夜間対応型訪問介護のしくみ
夜間対応型訪問介護は、次のようなしくみでサービス提供が行われています。
定期巡回サービスは、夜間に利用者の状態や家庭状況に応じた形で定期的に訪問し、介護サービスを提供します。
随時訪問サービスは、利用者に問題が起こった場合、ケアコール端末を押せばオペレーションセンターに居るオペレーターに通報され、通報内容から状況判断して、訪問介護を行うべきかどうか検討し、訪問する場合も適切に措置できるように訪問介護職員に指示を行います。
この命綱ともいえるケアコール端末は、利用者がボタンを押すだけで直接連絡することが可能で、音声と映像を使ってどういう状況になっているかを説明し伝達することができるシステムになっています。
夜間対応型訪問介護の利用料の目安
夜間対応型訪問介護の利用費用は、オペレーションセンターの設置の有無で利用料金は異なってきます。オペレーションセンターを設置する場合:
1月当たりの定額基本料金、1回当たりの定期巡回サービス・随時訪問サービスの料金が決められており、さらに加算として24時間通報対応サービスがあります。
オペレーションセンターを設置しない場合:
1月当たりの定額基本料金のみが決められています。