地域密着型介護老人福祉施設入所者生活介護とは
地域密着型特養とは何か?
地域密着型介護老人福祉施設入所者生活介護は、地域密着型特養とも言われており、介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム)で定員29人以下の施設に高齢者が入居し、日常生活を送る上で必要となる食事・排泄・入浴などの手助け、機能訓練、療養する上での世話や健康管理などのサービスを受けることができます。
但し、地域密着型介護老人福祉施設入所者生活介護サービスを利用できる対象者は、要介護者のみで、要支援者は利用することができません。
地域密着型介護老人福祉施設入所者生活介護サービスを提供する場合は、ユニットケアの形態で行うことが、介護を行う上で最も適しているということが示されています。
このことから原則として居室は個室になっており、共同生活できる場所として居間や食堂などは居室に近接した場所に設けられていて、そこに入居者が一緒に食事をしたり、他の入居者と会話をしたりするなど交流を行えるようになっています。
また、一つのユニットでは、10人以下の定員数に制限してサービス提供を行っています。
地域密着型特養には、同じ施設を用いて小規模多機能型居宅介護サービスや短期入所サービスを提供している施設もあります。
サテライト型特養とは何か?
規模の大きい介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム)は、郊外に設置されている場合がほとんどです。
サテライト型特養では、市街地などに設置されている各施設に、この介護老人福祉施設の入居定員の一部を分散しサービス提供を行います。
サテライト型特養でのサービス提供は、域密着型サービスが目標とする地域住民又は家族と入所者が気軽にいつでも交流できる環境を整えるという考え方とも一致した仕組みです。
ユニットケアとは
入居者が自宅で生活しているのと同じような状態で日常生活を送れるよう自宅にいる時のような似かよった環境を施設に整えて、高齢者が安心して生活できるように考えられたケアサービスをユニットケアと呼びます。
ユニットケアによるケアサービスが考え出されたのは、大規模な施設に多くの高齢者を入居させて、画一的に介護サービスを提供するといったやり方では、本来個々に対応すべき認知症高齢者などには効果的な介護が行えないという過去の苦い体験が背景にあります。
認知症高齢者のグループホームでは実際に大きな成果が上がっており、今では介護老人福祉施設や介護老人保健施設などでも導入されています。
ユニット型地域密着型介護老人福祉施設の各種基準
設備基準について
- 居室は、13.2㎡以上の個室が基本でブザーを設置し、居間や食堂などの共同生活場所に接近していること。
- 1ユニットの定員数は10人以下とする。
- 共同生活場所は、日常生活を共同で行えて入居者とも交流しやすい形態や環境を整えること。
- 廊下の幅は1.5メートル以上とし、医務室、消火設備、洗面、便所、浴室などの設備を設置すること。
ケア職員の配置基準について
- 各ユニット別にユニットリーダーが常時勤務し、介護職員または看護職員も常時1人以上就いていること。
- 但し、夜間や深夜に限っては2ユニット別に介護職員または看護職員が常時1人以上必要。
地域密着型介護老人福祉施設入所者生活介護サービス利用料の目安
地域密着型介護老人福祉施設入所者生活介護は、従来型施設とユニット型施設に区分されており、それぞれ要介護1から5の状態区分別に1日当たりで費用が決められています。
食費と居住費については、別途で自己負担する必要があります。
地域密着型特定施設入居者生活介護とは
地域密着型特定施設入居者生活介護は、要介護者が特定施設であるケアハウスや有料老人ホームで定員数29人以下の施設などに入居し、日常生活上の食事・排泄・入浴などの介助や機能訓練、療養上の世話を受けれるサービスです。
また、居宅療養管理指導のみサービス提供を受けれますが、これ以外の居宅サービスなどを入居者が受けることはできませんし、要支援者の方は利用することができません。
地域密着型特定施設入居者生活介護サービス利用料の目安
地域密着型特定施設入居者生活介護は、要介護1から5の状態区分別に1日当たりで費用が決められています。
食費と居住費は別途自己負担となっています。