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口腔内の汚れやすい部位とケアの使用道具

介護職が口腔ケアを行う場合は、口の中でどの部分が汚れやすいか、清掃する際にどのようなケア道具を使用すればいいのかなどを知っておくことが重要です。

特に口腔内は非常に入り組んだ構造になっています。

歯の表面、歯と歯の隙間、歯と歯茎の隙間、唇、喉チンコ、頬っぺたと歯茎の間など複雑怪奇な構造をしています。

なので、介護職はそれぞれの部位の特徴を良く理解し、その部位に応じたケア用具を工夫したりする必要があります。

次にどの部分が汚れやすく細菌や微生物が繁殖しやすいか考察していきます。

順序 口腔内部位 清掃用品 ポイント
1 口腔前庭部 唇や頬と歯茎の間 綿棒
スポンジブラシ

大きく口を開けると逆に狭くなる部位構造になっており、清掃がやりにくい。

わずかに口を開けながらスポンジブラシを使用し奥側から手前側へ擦り取ると汚れがおとせる。

2 歯間部 歯と歯の間
歯茎と歯茎の間
歯間ブラシ

高齢になるほど、隙間が生じてくるので、隙間を綺麗にするには歯間ブラシを利用する。

3

歯の表面

歯ブラシ
4

舌ブラシ
綿棒
5 口蓋
(こうがい)
上あご スポンジブラシ
綿棒
6 軟口蓋
なんこうがい
上あごの奥にある喉チンコのあたり スポンジブラシ
綿棒

口腔ケアで誤嚥性肺炎を予防するには

介護職が口腔ケアを行う時には利用者の体勢に注意を払うことが大切です。

特に寝たきり状態になる病気として脳卒中(脳血管障害)やパーキンソン病などがありますが、この疾患のほとんどの場合は口にも麻痺が発生しており、口中に水分を保つことやすすぐことが困難なことがあります。

このような疾患を患っている利用者の場合、口腔ケアを行うことで生じる唾液分泌やケア用洗浄剤を誤嚥する危険性があります。

誤嚥性肺炎を防ぐ目的で行った口腔ケアが、逆に誤嚥性肺炎を起こす切っ掛けになってしまっては本末転倒です。

嚥下障害や口に麻痺がある利用者の場合は、口内に水分を貯めておくことが困難なため、ケアを実施する際には、あごを少し引いた姿勢で行うと安全を担保することが可能です。

後方に頭を倒した姿勢では顎が気道の位置より上になるので誤嚥を引き起こしやすくなります。

間違った口腔ケアの体勢 正しい口腔ケアの体勢
介護職の姿勢 立って上からのぞきこむように介助。 からだを低くした状態で目線を合わせての介助。
要介護者の状態 あごが上がり咽頭と気管が直線に近くなる。 あごを引く姿勢になり咽頭と気管の角度が大きくなる。
誤嚥の可能性 あごを上げた姿勢では、唾液や口腔ケア洗浄剤などを誤嚥しやすくなる。 あごを引く姿勢になると口内に唾液や水を貯めていることができるため、咽頭に水分が流入しても誤嚥しにくくなる。

介護職は口内麻痺の有無を確認し口腔ケアを行う

脳卒中などで後遺症が残る場合、麻痺が手脚に起こりますが、口にも麻痺が起こっているケースがあります。

食事の際に口の片側から食べ物をボロボロこぼしたり、唾液で濡れている時は、そちら側に麻痺が起こっている可能性があります。

口で「イー」という発音をしてもらうと、麻痺を起こしている側の動作が鈍いのが見て確認できます。

また、舌を出してもらうと、麻痺を起こしている側に舌が出てくるのがわかります。

口の麻痺側は感覚が鈍いので食べ物が滞留していたり、動きも良くないので汚れが溜まっていたりしがちです。

さらに、要介護者が自力で歯磨きやケアをしている場合でも、麻痺側は感覚が鈍いので歯ブラシが当たっている感覚がないので、上手に歯を磨けないことがあります。

よって、介護職は口腔ケアを行う前には要介護者の麻痺状態を確認し実施することが大切です。

口のマヒの確認方法と問題点

ヨダレが麻痺側に出る場合
  1. うつむき姿勢では、片側の口角からヨダレが垂れている場合がある。
  2. 口角が常に唾液で濡れている場合は、片側の口角が炎症で赤くなってくる。
舌が麻痺側に出て曲がる場合
  1. 舌をまっすぐに出そうと意識しても、麻痺側に曲がってしまうことがある。
  2. 舌にも麻痺が起こっている場合、舌先は麻痺側にかたよる。

胃ろうやチューブの場合の口腔ケア注意点

食事は口から摂取しないため口腔ケアは不要と考えられがちですが、実際は、唾液や口中粘膜が新陳代謝で剥がれ落ちたり、たんが出たりで大変汚くなっています。

また、上記のような口内の汚れを誤って吸い込み肺炎を発症する場合もあり、胃ろうやチューブで栄養補給し口で食事しない場合も口腔ケアを行うことはとても大切です。

自力で歯磨きなどをしている場合の口腔ケア注意

健常者が自分で毎日歯磨きしていても口腔内が汚れているケースはよくあります。

実際に自分で歯磨きしている方も口中をじっくりと確認してみて下さい。

歯磨きは繊細な手指の動作が必要で、特に口に麻痺が起こっている方では、自分一人ではきれいに汚れを除去することは困難です。

単に歯磨きしているということと、しっかり磨けているという意味合いはまったく異なっています。

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