仕事をしながら介護資格を取得したいと考えている方の状況は、次の3つのパターンが考えられます。
- 他業種から介護職へ転職するケース
- 同じ介護業界内で転職を考えているケース
- 介護業界でさらなるキャリアアップを図りたいというケース
次に、それぞれの状況にある方にとって最善の方法は何にかについて考察してみたいと思います。
他業種から介護職へ転職する場合
現在、他の職業に就いて働いている方が介護職へ転職したいという意思を持っている場合は、介護職員初任者研修課程を受講することをお勧めします。
介護の仕事は、無資格でも働くことは可能ですが、全求人数の比率でいうと、やはり介護事業者は、介護職員初任者研修などの介護資格を雇用条件として求めるところが多いのは事実です。
初めて介護資格にチャレンジする場合は、介護職員初任者研修か介護職員実務者研修ということになります。
両資格とも受験資格は特に無く未経験でも受講することができますが、介護職員実務者研修の場合は、私の経験から言うと、全く介護の知識や経験もない状態で受講すると、多くの費用と勉強時間が必要になり精神的にもかなり大変だと思いますので、正直あまりお勧めできません。
次に介護職員初任者研修を受講する場合は、通信講座を受講すべきです。
初任者研修の全研修課程の受講時間は130時間ですので、働きながら通学講座で受講するには、無理があります。
但し、通信講座の場合でも90時間は、スクーリングで講義・実技演習を受講することが法的に義務付けられているので、何日間かの通学は必要になります。
初任者研修を開講しているスクールの中には、土日や夜間に受講できるところもあるので、利用するといいと思います。
初任者研修をまず取得しておけば、全国各地で求人は多くありますので、就職に困ることはまずありません。
同じ介護業界内で転職を考えている場合
同じ介護業界内で転職を考えている場合は、今の職場に不満があり転職するケースと、キャリアアップを目指して転職するケースがあると思います。
どちらの場合も介護業界で働き続ける意思があるということですから、どうせ転職するなら介護福祉士の資格をめざしてチャレンジすべきだと思います。
介護福祉士は、初任者研修などで学んだレベルよりもさらに高い専門的技能が求められます。
3年以上介護業務を経験すれば、介護福祉士の国家試験の受験資格が得られるので、苦労して積み上げたキャリアを活かすようにすべきだと思います。
但し、初任者研修の資格取得者は、実務経験3年+実務者研修の受講が義務付けられていますので、検討する必要があります。
さらにケアマネジャーになる事を視野に入れている方にとっても介護福祉士の資格を取得できれば、受験資格を得るチャンスができますので、魅力のある資格だといえるでしょう。
介護職員初任者研修から始まり、介護福祉士・ケアマネジャーを目指してキャリアアップしていくのも大変有意義なことです。
自分自身の抱えている仕事や生活状況をよく考え考慮した上で、納得できる資格取得に向けて挑戦してほしいと思います。