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介護職は身体観察とバイタルサインで異常を発見できる

 ホームヘルパーとして利用者宅へ訪問し玄関に上がった時から意識して利用者を観察する必要があります。

利用者の身体だけでなく、生活環境や家族・近隣住民との人間関係など、本人とその周辺にも気を配りサインを見落とさないよう全体的に観察を行うことで、早期に心身の異変を発見することに繋がります。

介護職は五感をフル活用して身体観察を行う

 介護職は利用者の自宅を訪れて、本人や家族に挨拶や声かけを行う前から、玄関に入った時の匂い、部屋からの物音や声、部屋の雰囲気など、観察をスタートします。

また、利用者が話出しにくくしていることや表情や態度なども観察することが重要で、もし普段と違う様子を察すれば、上司やケアマネジャーなどにすぐ報告し必要な処置をとれるよう迅速に対応します。

身体観察のポイント

 声かけをした際の態度・表情・声の反応、身体介助を行った時には身体の状態や食欲があるかどうか、入浴・清拭・オムツ交換などの介助をした場合は皮膚の状態、部屋の室温や湿度なども確認するようにします。

利用者の状態や生活環境など観察した現状に基づき、どう対処するか検討したり、必要であれば事実をありのままに報告することが大切です。

 体の状態を観察する際のチェックポイントは次の通りです。

部位 観察ポイント
発疹の有無、頭皮や髪の汚れ、臭い
顔色、むくみの有無、表情(うつろ・ぼんやり・覇気がない・暗い)
瞼のむくみ、眼球の充血、目ヤニ、涙、見えにくい仕草の有無
耳アカ、耳だれ、耳鳴り
鼻水、鼻づまり、くしゃみ、臭覚の状態
唇の乾燥、唇の色、□中粘膜の異常、□臭
歯や歯茎の状態、咀嚼力
のど 飲み込み方(嚥下力)、痛み、咳や痰の有無
色、割れ、汚れ、伸び
皮膚 発疹、赤み、熱、傷、腫れ、むくみ、乾燥、発汗、しびれ
関節 痛み、腫れ、動き、柔軟度

バイタルサインチェックのポイント

 バイタルサインとは、体温、脈拍、呼吸、血圧、意識レベルなどの生体反応を指します。

同じ時間と条件で日々定期的に計測し記録に残すことで、異常をすぐに発見し素早く対処することが出来ます。

項目 ポイント 正常値
体温

食後・入浴後・運動後や寒気がある場合は避け、半時間ほど安静にしてから脇に体温計を挟み込みます

片麻痺がある場合は麻痺のない側の脇で測定します。

36.6℃/日本人平均

個人差があり、平熱と比較する必要あり。

脈拍

手首の内側に人差し指、中指、薬指の3本を軽く添え当て、脈のリズムの乱れ、脈の強弱などを観察しながら測定します。

60~70回/分

60回以下は徐脈、100回以上は頻脈。

呼吸

楽な姿勢・体位で、胸の伸縮やみぞおちの上下動の状態を見て回数をカウントするなどして測定します。

また、呼吸をする際の息苦しさ、痰の絡み方、呼吸の浅い深いなどの状態を利用者に確認します。

16~20回/分

12回以下、24回以上は疾患の可能性がある。

血圧

心臓の動きを確認し、降圧剤使用の際は薬の効果確認と経過観察を行います。

入浴可否などを決める際に血圧計測値は使用され、判断は医師・看護師が行います。

高130mmhg~低85mmhg
意識 意識の覚醒状態を確認します。 レベルⅠ:刺激していなくても覚醒状態にある

レベルⅡ:刺激すると覚醒状態になる

レベルⅢ:刺激していなくても覚醒状態にない

介護職が担う服薬介助のポイント

 原則、医師・看護師・薬剤師が服薬指導や管理を行いますが、介護職は利用者に飲み忘れや飲み間違いなどが起こらないよう援助し、容態に異変があれば、医師や看護師にすぐ報告を行います。

利用者が服用中の薬の種類・効果・用法・容量を知っておくこと

 ホームヘルパーは、適正に薬を保管し、利用者が医師の指示通りに服薬できるように援助する必要があります。

認知症高齢者などが、飲んだ回数を忘れ2度飲みしたり、一度に多くの個数を飲んだりして、健康被害につながることもあるため、服薬介助には注意深さが求められます。

利用者が服用している薬の種類や薬効、飲む時間帯や頻度など基本的な情報は把握し理解しておく必要があります。

薬の服用量

 病状が良くなり体調が回復してくると、薬の使用量や頻度を自分勝手に判断して減らしたりする方もいます。

降圧剤を服用している方が自分勝手に判断して、飲むのをやめたり用量を減らしたりし、次回病院で受診した際に血圧が上がっていた場合、医師は薬の効果がないものと判断し、用量を増やしたり効果の強い薬に変更するなどの処置をとることもあり得ます。

しかし、この状態は医師が正確に病状を判断して適切な処置が出来なくなることにも繋がるため、介護職は薬の服用状況を日々把握することは大変重要です。

薬の飲み方

 薬はジュース・お茶・コーヒーなどと共に飲んではだめなケースもあるため、事前に医師や看護師に尋ねておき、水又は白湯で飲むのが基本です。

利用者が飲む薬が複数ある場合は、介護職は正しく服用できるようにするため、次のような工夫を行い、服用後は、薬が歯茎の根元、奥歯、歯と唇の間、舌の裏などに残っていないか必ずチェックします。

  • 1回分ごとに分割しておく。
  • 食事をする時に食卓に置いておく。
  • 飲み終えればカレンダーにチェックを付ける。

薬の服用時間・頻度

 一般的には次のような時間帯やタイミングで薬を飲む場合は、注意が必要です。

  • 食前:通常、消化促進、吐き気抑制の薬が多い。
  • 食後:徐々に効果を出したい薬、食物がある方が効果を発揮する薬。
  • 食間・空腹:スピーディーに効果を発揮させたい薬。
  • 就寝前:随時服用する鎮痛薬。
  • 一定時間の間隔毎:抗性物質。

薬の保管・管理方法

 利用者本人が薬の使用や保管を適切に行えない場合は、ホームヘルパーや介護者が薬の管理・保管を行う必要があり、次のようなことに注意して保管を行います。

  • 高温・多湿、直射日光を避けれる場所に保管する。  
  • 空いた薬の袋・ビン・容器を使用しない。
  • 湿気やほこりが侵入しない密閉容器に保管する。
  • 子どもや認知症の方の目に触れない、手の届かない場所に保管する。
  • 液体薬や座薬は原則冷蔵庫で保管する。
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