介護の記録や報告も大切な業務
介護技術の基本をひと通り学んだら、次にそれらを念頭に於き、介護業務を行った後の記録や報告の仕方などの知識、介護計画の作成方法などについて学んでいきます。
利用者の介護計画を実際に作成することは、介護現場で働く介護士やホームヘルパーの場合、ほとんど機会がないかも知れませんが、作成内容を理解しておくことで、利用者のニーズに沿った行き届いた介護サービスを提供できることにもつながります。
また、カンファレンスでは、介護職員やケアマネジャーなどが集まり討議することもあるので、コミュニケーションも円滑に図ることができるはずです。
さらに、記録のとり方やケアマネジャー・上司への報告方法をしっかり理解できていると、実際介護現場で問題が起こった際に、問題の解決を図る場合にも的確に対応できるようになります。
現場の介護士・ホームヘルパーが利用者と一番日常的に接していることを考えると、単なる記録・報告かもしれませんが、上司や事業所へ正確な情報が現場から伝達されるということがいかに大切なことかは理解できると思います。
新人ヘルパーの場合、中には、意味がよくわからい内容や感情的な文章を記載した報告書を作成するケースも少なくありません。
わかり易く正確な記録や報告をする技能も、介護士・ホームヘルパーにとっては重要なスキルであることをしっかり認識する必要があります。
利用者の視点からレクリエーション内容を考える
実技演習も終盤に差し掛かると、レクリエーション技術についても学ぶことになります。
レクリエーションは、利用者の身体能力の衰えを抑えたり、感情を豊かにすることを狙って、何かを楽しみながら行うことで、生活意欲の向上や生きがいなどを、その結果として引き出すということが目的です。
レクリエーションとして、簡単なゲーム、運動、演劇などを、介護施設やデイサービスで行なっている光景を見かけた人もいると思います。
レクリエーションを行っているからといって、一概に利用者全員が生活意欲の向上につながるのかどうかは個人差があります。
ですから、既にあるレクリエーションを単に覚えて実践するのではなく、利用者の心身の状況や思いをくみ上げ、その意向を反映させたレクリエーションを実践できるようなスキルを学ぶことになります。
最初の段階では過去の実践事例を参考にして学習することになりますが、やり方を覚えるだけでなく、利用者に対し強制したり無理せず、どのような配慮をして行うのかなどにについても注目して学ぶようにしていきましょう。
レクリエーションも計画し実施した後、フォローし改善することも介護士の役割としては大切で、利用者自身がいかに満足できるかどうかという視点を忘れないようにしたいものです。