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 病気や障害を負った方に対する介護という観点と医療という観点から見た場合の取り組み方や接し方はどのような違いがあるのでしょうか?

麻痺患者に対する介護と医療の対応方法について

 例えば、昨日まで元気だった人が外出中に突然倒れて、救急病院に運ばれ脳卒中が原因だとわかり、なんとか命は助かったものの、右半身が麻痺したままです。

このような場合、急性期医療を行う医療機関では、治療も行いますが、健康状態や体力がある程度回復したら、機能回復のリハビリテーションも同時に始めていくケースがほとんどです。

ちなみに急性期医療とは、病気を発症してから悪化を防止し回復できるかどうかの目処がつくまでの期間に提供する医療を言います。

医療機関では、早期の機能回復訓練により障害を負っている身体機能が日常生活ができる程度まで動作が回復できれば、普通に生活を送ることができるはずだと考えます。

 脳卒中に対する治療が終了し、退院を向かえ自宅に戻れば、次は介護サービスを利用し、施設介護や訪問介護を受けることになります。

但し、入院中に麻痺を回復させるための治療・訓練を根気よく行ってきわけですから、介護を受けながらリハビリを継続しても、麻痺状態がすぐに大きく改善するとは思えません。

そうはいっても、体を動かさずにじっとしていると廃用症候群を発症し、筋肉の萎縮や関節が固まり全く動かなくなり、最悪の場合は寝たきり状態になってしまいます。

そうなると、内臓の機能が衰え、褥瘡(床ずれ)などが発生し、ますます健康を害する結果に陥ってしまいます。

 体が動かなくなり寝たきり状態までならないようにするには、まず寝返りをできるように介護者が介助サポートしていくことが大切です。

介護者は まずは利用者の身体機能で、できる事とできない事を確認していきます。

右片麻痺の場合でも肩や頭は動かせるはずですし、麻痺と反対側の左の手や足も動かせるはずです。

この動かせる身体機能を十分活用して、以前の生活が送れるように、地域や近隣住民とも以前通り交流できるように、通常通りの生活ができる状態を目指します。

特に介護の場合は、利用者ができない事は固執せず、できる事を見極めて、まだ動かせる身体機能を使用して日常動作ができるように手助けしていくことが重要です。

動かせない、できない事に拘って利用者に無理をさせても全く意味がなく自立することはできません。

患者や要介護者に対する介護と医療の対応方法の違い

右片麻痺の患者の場合でも介護の取り組み方と医療の取り組み方は次のように違います。

身体機能 動かせない・できないこと 動かせる・できること
急性期医療 機能回復訓練・治療を行う 治療の対象外
介護 身体機能の活用はあきらめる 身体残存機能を活用する

動かせない・できない事に対する急性期医療の対応

 機能回復訓練や治療を並行して実施していきます。

医療は病気や障害を無くすのが目的ですから当たり前のことですが、身体機能の障害や病気が発症している部分に着目し、元の健康な状態に戻れるように治療を開始していきます。

もし、身体麻痺があれば、患者の健康状態を見ながら可能な限り、リハビリと治療を同時に開始します。

筋肉が萎縮したり、関節が拘縮しないように急性期でも入院中に日常動作ができるように身体機能の回復を目指して訓練を実施していきます。

動かせない・できない事に対する介護の対応

 動かせない身体機能の活用は行いません。

通常、麻痺などの障害で入院すれば、機能回復のために治療やリハビリを入念に行い自宅に帰ってきます。

ですが帰宅後、リハビリを継続しても、元の状態まで回復させることは難しいケースが多くあります。

介護の立場では、障害で動かせない機能を無理に使おうとはせずに、動かせる身体機能を可能な限り活用し、以前のいつの通りの日常生活を送れることを目標にして介助していきます。

この観点が介護と医療というそれぞれの立場での取り組み方の違いになります。

動かせる・できる事に対する急性期医療の対応

 医療では、病気や障害のない健康で動かせる機能については、当たり前ですが治療や訓練の対象外で扱われることはありません。

ですが、麻痺障害があれば身体機能の影響度を見て判断し、歩行、食事、排泄、入浴など基本的な日常生活ができるように機能回復を目指したリハビリは実施されます。

動かせる・できる事に対する介護の対応

 介護では、障害を受けていない動かせる身体機能に注力し、動かせない機能はそのままにしておき、動かせる部分だけを存分に活用していきます。

実際、障害がある手足を無理に動かさなくても動かせる機能をフル活用すれば、以前の普通の生活を取り戻すことは可能で、そのやり方はいくらでもあります。

少し不自由になるのは否めませんが、介護サービスなどを利用すれば介護のプロである介護福祉士などが利用者が自立して日常生活を送れるように工夫やアドバイスをしながら介助してくれます。

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