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食べ物をうまく飲み込めない要介護者への介護職の対処法

介護職員初任者研修などの介護職従事者が食事介助を行う際に勘違いするのが、利用者が上手く食べ物を飲み込めない場合、とりあえず何でも細かく刻めば大丈夫だろうという発想です。

利用者の嚥下機能の状態は個々で違いがあるので、程度や状態を見極めてから適切な方法で対処する必要があります。

一方的に刻み食と決めつけないことです。

嚥下機能が衰えている高齢者用の食事と聞くと、とにかく喉に詰めないように小さく細かく刻んだりミキサーで粉々にした方が食べやすいと考えがちです。

しかし、介護職が刻み食やミキサー食の状態の食べ物を試しに自分の口で食べてみると次のようなことに気づくと思います。

  • 歯に食材が挟まりやすくてすごく食べにくい
  • 舌に食材が残りすごく食べにくい
  • 触感が悪く美味しくない

通常、人が食事をする場合は、食べ物は次の動作によって口から胃に運ばれていきます。

  1. 食物を口に入れる
  2. 歯で噛み砕く
  3. 舌を使って小さな塊に丸める(食塊を形成)
  4. 喉奥に飲みこむ

この順序で行われている動作のどの部分に問題があるかにより、介護職がやるべき対処法も異なってきます。

さらに、スムーズに食べ物を飲みこむためには、床に両足のかかとをしかりと付けて前かがみになる食事姿勢も大切な要素です。

前かがみの正しい食事姿勢をとった上で、各自の状態に見合った食材の大きさや柔らかさを考慮した食べ物を用意することで、うまく飲み込めないという問題をクリアにできることも少なくありません。

介護職員初任者研修有資格者がやるべきむせないための対処法

通常、次の動作手順で人は食べ物を食べています。

  1. 口に食べ物を入れる
  2. 食べ物を歯で噛み砕き細かくする(咀嚼)
  3. 唾液と混ぜ合わせながら舌を使い小さな塊を作る(食塊形成)
  4. 食塊を喉奥へ送りこむ
  5. ゴックンと飲みこむ(嚥下反射)

なので、以上の各動作手順のどの部分に問題が発生しているかにより、介護職がやるべき対処法も違ってきます。

食事に於ける利用者の
状態と問題点
食べ物の対処法
咀嚼に問題がある場合

歯や歯茎が悪い場合は、細かく食べ物をかみ砕くことが難しい

食べ物を適度な大きさに刻んだり(刻みすぎはNG)柔らかくする

  • 食べ物をやわらかくする
  • 食べ物を押しつぶす
  • 固い物食べ物以外は刻む
食塊形成に問題がある場合

歯と舌の動きが悪い場合は、食べ物をかみ砕いた後、口の中でうまく丸め塊を作ることが難しい

刻み食の場合はむせる可能性があるので要注意

  • べ物を一口大にする
  • 食べ物はとろみのある物にする
  • 食べ物はやわらかい物にする
嚥下反射に問題がある場合

嘸下反射が低下しゴクンとうまく飲み込めない

細かく刻んだり、すりつぶしてどろどろになった食べ物はむせる可能性があり要注意

  • 水でむせる場合は、とろみ水やお茶ゼリーにする
  • 固形物でむせる場合は、とろみのある食べ物にする

食べ物を飲みこみやすくするポイントは「やわらかく」すること

介護職が食事介助を行う際には、「やわらかく調理する」ということが食べ物を飲みこみやすくする重要なポイントになります。

とろみ付けを行うのも有効な方法の一つですが、何でもかんでもとろみ付けを行って提供しても高齢の要介護者は美味しくないので食べてくれません。

とろみ付けを行う前に、まず食べ物を調理する際はやわらかくすることに注力しましょう。

また柔らかく調理するには、介護職は食材に適した調理適温を認識しておく必要があります。

どのような種類の食材にも、柔らかくて美味しく仕上がる適切な調理適温が存在します。

必要以上にぐつぐつと長時間煮ないで適温を遵守することでジューシーで美味しく食べやすい状態に仕上げることが可能です。

要介護者には、誤嚥防止に注意すると共に食中毒防止にも注意することが大切で、冷たい食べ物は10度以下で、温かい食べ物は65度以上の状態で配膳し提供しできるようにしましょう。

適温 食材の種類 備考
92~100度
(沸騰した湯の温度)
野菜類(じゃがいも、かぼちゃ、ほうれんそう、大根など) 食物繊維(セルロース)が破壊される
80度
(湯沸かしポットの温度)
茶碗蒸し 25分加熱する
75度
(炊飯ジャーの保温)
魚、肉(ハンバーグなど)
68度 甲殻類(貝柱、エビ、力二など) 水分とたんぱく質が分離する
68度 温泉卵 30分加熱する
65度 貝類、イカ
58度 ローストビーフなど たんぱく質が凝固する
16-52度 細菌の増殖可能温度 室温での放置に要注意

食べ物にとろみを付ける時の付け方のコツ

食品にとろみを付けて調整する調整剤は次の4種類に大きく分類できます。

  • ゲル化剤:ゼラチン、寒天
  • とろみをつける物:でんぷん、増粘剤(嚥下食用)

介護職が食事介助を行う際には、あまり細かく神経質にならないように使用していきましょう。

要は食材にとろみを付けることが目的なので、大量に使用してべとべとにならないようにしましょう。

とろみを付けても利用者が「おいしい」と感じる程度が上手な使い方のコツです。

また、油脂を上手く使用することも飲みこみやすくするための有効な方法です。

なので、嚥下機能に問題がある方には、ねぎとろは大変好まれる料理の一つです。

味が良く美味しいということと、油脂が適度に含まれているので、大変飲みこみやすいということが人気になっているようです。

御萩やちらし寿司は、多くの高齢者に人気のある食べ物ですが、一般家庭で作られているようなものを高齢者などが食べるとむせるケースが多くなります。

  • ゼラチンの注意点

    沸騰させないこと。

  • でんぷん(片栗粉、コーンスターチ、くず粉)の注意点

    30度以下になると水が分離してくるため温かい状態で食べること。

    片栗粉は、液体を火にかけてかきまぜながら水溶き片栗粉を少しずつ加えていき、粉の状態で加えるとダマになって誤嚥の危険性が増すので要注意。

  • 嚥下食用増粘剤の注意点

    とろみはツルっと滑らかに落ちるくらいの状態にするのが最適で、ベトベト状態になると誤嚥の危険性が増すので要注意。

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